【問185】賃貸不動産経営管理士 練習問題|空室対策とリノベーションの提案
賃貸業への支援業務(税・保険・証券化) 問15/15難易度C(難しい)
問題文
管理業者Cが貸主Aに対して空室対策およびリノベーションの企画提案を行う場合に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.空室が生じた場合には賃料を大幅に引き下げることが唯一の有効な対策であるから、建物の設備の水準や募集の条件については検討する必要がない。
- 2.リノベーションの提案においては、工事に要する費用の多寡にかかわらず賃料の増額が確実に見込まれるため、投じた費用の回収の可能性を検討する必要はない。
- 3.建物の価値を高め、その耐久性を増すための改修に要した費用は、支出した年に全額が修繕費として必要経費に算入される。
- 4.空室対策の提案では、周辺の賃貸市場や想定する入居者層を踏まえ、募集条件の見直しや設備の更新など複数の方策を比較して示すことが求められる。
解説
正解は4。賃貸経営における空室対策は、賃料の水準だけでなく、建物や設備の競争力、募集の条件、想定する入居者層など複数の要素から成り立っている。管理業者は、周辺の賃貸市場の状況や競合する物件との比較を踏まえ、募集条件の見直し、設備の更新、リノベーションといった複数の方策とそれぞれの効果や費用を示し、貸主が判断できる形で提案することが求められる。1は誤り。賃料の引下げは既存の入居者との均衡や収益への影響が大きく、唯一の手段でも最善の手段でもない。2は誤り。リノベーションには相当の費用を要するため、賃料の増額や空室期間の短縮によってどの程度回収できるのかを試算し、貸主の資金計画と併せて検討しなければならない。3は誤り。建物の価値を高め耐久性を増すための支出は資本的支出として資産に計上され、減価償却を通じて各年の必要経費となる。原状回復のための支出である修繕費との区別が必要である。根拠と選択肢を示して提案する姿勢が問われる。