【問155】賃貸不動産経営管理士 練習問題|設備の耐用年数と経過年数
建物の維持保全と設備 問25/25難易度C(難しい)
問題文
借主Bが退去した住戸の設備について、原状回復の費用を検討する際の耐用年数の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 1.設備の耐用年数を経過した後は、借主が故意に設備を破損させた場合であっても、一切の費用の負担を求めることはできない。
- 2.設備の価値は経過年数に応じて減少するものとして扱われ、耐用年数を経過した時点の残存価値は1円とされる。
- 3.経過年数の起算点は借主Bが入居した時であり、その設備が設置された時期は考慮しないものとされている。
- 4.経過年数の考え方は建物本体についてのみ用いられ、設備や内装の部位には適用されないとされている。
解説
正解は2。原状回復の費用を検討する際には、設備や内装が時の経過によって価値を減じていくことを前提とし、耐用年数を経過した時点で残存価値が1円となるように、経過年数に応じて価値の減少を見込む考え方が用いられる。耐用年数の目安には減価償却資産の耐用年数が参照され、壁紙やカーペットなどの内装材と、便器や洗面台などの給排水衛生設備とでは想定される年数が異なる。したがって4は誤りである。3は誤り。経過年数の起算点は借主が入居した時ではなく、その設備が新品として設置された時であり、入居の前から使用されていた設備については、設置の時からの経過を踏まえて判断することになる。1は誤り。耐用年数を経過した設備であっても、借主が故意または過失によりこれを毀損し、本来の機能を損なわせた場合には、善良な管理者の注意をもって使用する義務に違反するものとして、補修に要する費用の負担を求めることができると考えられている。経過年数を考慮する趣旨は、通常の使用による価値の減少を借主に負わせない点にあることを押さえたい。