【問111】賃貸不動産経営管理士 練習問題|賃貸借に伴い授受される金銭の法的性質
金銭の管理と会計 問1/20難易度A(易しい)
問題文
建物賃貸借契約に際して授受される家賃・敷金・共益費・礼金・更新料の法的性質に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.共益費は建物の専有部分を使用収益することの対価であって、賃料と法的性質を同じくする金銭であるとされる。
- 2.敷金は名称のいかんを問わず賃貸借から生ずる賃借人の金銭債務を担保する目的で交付される金銭である。
- 3.礼金は賃貸借の終了時に賃借人へ全額返還すべき金銭であり、未払賃料への充当は認められていない。
- 4.更新料は更新後の期間の賃料を前払する性質のみをもつ金銭であり、他の性質をあわせもつことはない。
解説
正解は2。敷金とは、いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう(民法622条の2第1項)。したがって「保証金」などの名称であっても、実質が担保目的であれば敷金として扱われる。1は誤り。共益費(管理費)は、廊下・階段・エレベーター・共用灯など共用部分の維持管理に要する費用を賃借人が分担する趣旨の金銭であり、専有部分の使用収益の対価である賃料とは性質が異なる。3は誤り。礼金は契約締結にあたり賃貸人に交付される謝礼的な一時金で、返還が予定されていないのが通常であり、敷金のような担保としての性格をもたない。4は誤り。更新料は、賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価など複合的な性質を有すると解されている(最高裁平成23年7月15日判決)。授受される金銭は、返還が予定されているか、何の対価かという2つの軸で整理すると判別しやすい。