【問161】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|設立手続と定款の絶対的記載事項
株式会社の組織と運営 問1/20難易度A(易しい)
問題文
株式会社の設立手続および定款の記載事項について、最も適切なものはどれか。
- 1.株式会社の定款には発行可能株式総数を記載しなければならず、これを欠く原始定款は絶対的記載事項を欠くものとして無効となる。
- 2.発起設立では発起人が設立時発行株式の全部を引き受けるのに対し、募集設立では発起人以外の者からも引受人を募集する。
- 3.発起設立と募集設立のいずれにおいても、設立時取締役は創立総会の決議によって選任しなければならない。
- 4.株式会社を設立するには資本金の額が1000万円以上であることを要し、これを下回る定款は公証人の認証を受けられない。
解説
正解は2。会社法25条1項は設立の方法として発起設立と募集設立を定める。発起設立は発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法であり、募集設立は発起人が一部を引き受け、残りについて引受人を募集する方法である。募集設立では引受人が加わるため創立総会の開催や払込金保管証明といった手続が加重される。
1は誤り。定款の絶対的記載事項は、目的、商号、本店の所在地、設立に際して出資される財産の価額またはその最低額、発起人の氏名または名称および住所である(会社法27条)。発行可能株式総数はこれに含まれず、会社の成立の時までに発起人全員の同意で定款に定めれば足りる。2は正しい。3は誤り。創立総会は募集設立でのみ開催される機関であり、発起設立の設立時取締役は発起人の議決権の過半数によって選任する。4は誤り。会社法は最低資本金制度を採用しておらず、資本金の額が1円であっても株式会社を設立できる。
3級が設立の方法の名称を問うのに対し、2級では発起設立と募集設立で機関の決定方法や払込金の取扱いがどう変わるかという手続上の帰結まで問われる。