【問141】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|倒産処理手続の全体像
倒産処理と紛争の予防・解決 問1/20難易度A(易しい)
問題文
倒産処理手続の全体像に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.破産手続と特別清算はいずれも法人の事業を再建することを目的とする再建型の手続であり、清算型の手続には民事再生手続が分類される。
- 2.私的整理は債権者と債務者の合意に基づいて行われる手続であるから、反対する債権者がいる場合であっても、多数決によってその債権者を計画に拘束することができる。
- 3.特別清算は清算中の株式会社について裁判所の監督の下で行われる清算型の手続であり、会社更生手続は株式会社のみが利用できる再建型の手続である。
- 4.民事再生手続は株式会社のみが利用できる手続であり、個人事業主や医療法人などの株式会社以外の債務者がこれを利用することはできない。
解説
正解は3。特別清算は会社法に基づく手続であり、解散して清算手続に入った株式会社について、清算の遂行に著しい支障を来すべき事情や債務超過の疑いがあるときに、裁判所の監督の下で進められる清算型の法的整理である。これに対して会社更生手続は会社更生法に基づき、株式会社のみを対象とする再建型の手続である。1は誤り。破産手続と特別清算はいずれも法人の財産を換価して債権者に分配し法人格を消滅させる清算型であり、民事再生手続は事業の継続を前提とする再建型である。2は誤り。私的整理は債権者との個別の合意によって進められるため、多数決で反対債権者を拘束する仕組みはなく、原則として対象債権者全員の同意が必要である。4は誤り。民事再生手続は債務者の種類を問わず、法人でも個人でも利用できる。2級では、清算型か再建型か、法的整理か私的整理か、という二つの軸で各手続を整理し、あわせて利用主体が株式会社に限られるかどうかまで押さえておきたい。