【問102】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|有価証券の募集における発行開示規制
金融・証券業等に関する法規制 問2/20難易度B(標準)
問題文
有価証券の募集を行う場合に発行者が受ける発行開示規制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.有価証券届出書を提出すれば、その効力の発生を待たずに直ちに投資家に有価証券を取得させることができる。
- 2.目論見書は投資家から交付の請求があった場合に限り交付すれば足り、請求がなければ交付する必要はない。
- 3.発行開示規制は上場会社にのみ課されるものであり、非上場会社が新たに発行する株式を広く一般に募集する場合には有価証券届出書の提出を要しない。
- 4.発行者は届出の効力発生前に有価証券を取得させることができず、取得させる際にはあらかじめまたは同時に目論見書を交付しなければならない。
解説
正解は4。有価証券の募集または売出しを行う場合、発行者は原則として有価証券届出書を提出しなければならず、届出の効力が発生するまでは有価証券を取得させ、または売り付けることができない。加えて、投資家に取得させる際には、あらかじめまたはこれと同時に目論見書を交付しなければならない。届出書は投資者一般に対する公衆縦覧用の書類であり、目論見書は取得者に直接手渡す勧誘文書であって、両者は役割が異なる。1は誤り。届出書を提出しただけでは足りず、効力の発生が必要である。2は誤り。目論見書の交付は請求の有無にかかわらず義務づけられており、適格機関投資家に対する場合など法令が定める例外に当たらない限り省略できない。3は誤り。発行開示は上場・非上場を問わず、多数の者に対する取得勧誘という場面を捕捉する制度である。2級では、届出制度と目論見書交付義務が別個の規制であることを、効果の違いまで含めて説明できるようにしたい。