【問40】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|商品等表示の保護と形態模倣
企業財産の管理と法務 問20/20難易度C(難しい)
問題文
著名なS社の商品と紛らわしい表示や形態の商品をT社が販売した事例をもとに、不正競争防止法上の不正競争行為の類型について最も適切なものはどれか。
- 1.他人の著名な商品等表示を自己の商品等表示として使用する行為は、需要者に混同を生じさせるおそれがなければ不正競争に当たらない。
- 2.他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡する行為は、その商品が日本国内で最初に販売された日からどれだけの期間が経過していても、常に不正競争行為となる。
- 3.周知表示混同惹起行為が成立するには、他人の商品等表示が需要者の間に広く認識されており、かつ混同を生じさせるおそれがあることを要する。
- 4.商品等表示として保護されるのは商標登録を受けた文字や図形に限られ、商品の容器や包装の形態はこれに含まれない。
解説
正解は3。不正競争防止法2条1項1号の周知表示混同惹起行為は、他人の商品等表示として需要者の間に広く認識されているものと同一または類似の商品等表示を使用等し、他人の商品または営業と混同を生じさせる行為をいう。周知性と混同のおそれの双方が要件となる点が特徴である。
1は誤り。同項2号の著名表示冒用行為は、自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一または類似のものを使用等する行為であり、著名表示へのただ乗りや、その顧客吸引力の希釈化を防ぐ趣旨から、混同のおそれは要件とされていない。その代わりに、周知性よりも高度な著名性が求められる。2は誤り。商品形態模倣行為については、日本国内において最初に販売された日から3年を経過した商品の形態を模倣する行為には規定が適用されない。また同種の商品が通常有する形態は保護の対象外である。3は正しい。4は誤り。商品等表示には、氏名、商号、商標、標章のほか、商品の容器や包装その他商品または営業を表示するものが広く含まれ、商標登録の有無を問わない。
不正競争によって営業上の利益を侵害された者は、差止請求、損害賠償請求のほか、信用回復のために必要な措置を請求することができる。