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情報・サイバーセキュリティ初級の勉強法と勉強時間|課題Ⅳで落とさない独学の進め方

公開: 2026-10-09

情報・サイバーセキュリティ初級認定試験は、80問・60分の四肢択一で、正答率70%が合格の目安です。範囲は広くありませんが、4つの課題のどれか1つでも7割を割らない準備が要ります。この記事では、勉強時間の目安と、課題ごとの進め方をまとめます。

試験の全体像は情報・サイバーセキュリティ初級認定試験とはで整理しています。

勉強時間の目安

協会は勉強時間の目安を公表していないので、ここに書くのは当サイトの目安です。

これまでの経験 勉強時間の目安 期間の例
情報システム部門・IT企業での勤務、ITパスポート合格など 20時間前後 1日1時間で3週間
社内のセキュリティ研修を受けた程度 30時間前後 1日1時間で1か月
ITの仕組みを学んだことが無い 40時間前後 1日1時間で1〜2か月

差がつくのは、ほとんどが**課題Ⅳ「コンピュータの一般知識」**です。課題Ⅰ〜Ⅲは職場の経験で判断できる部分がありますが、課題Ⅳは用語と仕組みを知らないと解けません。ITの経験が無い人ほど、課題Ⅳに時間を多めに配ってください。

教材は「公式テキスト+問題演習」

教材は次の2つで足ります。

  • 公式テキスト: 技術評論社の「最短突破」シリーズから、旧称の情報セキュリティ初級認定試験の公式テキストが出ています(2021年刊)。範囲を一通り読むのに向いています。課題名が改称前のものなので、買う前に改訂版が出ていないか確認してください。
  • 問題演習: 当サイトの練習問題160問と、80問・60分の模擬試験。どちらも無料で、登録は要りません。

テキストを最初から最後まで読んでから問題に入ると、時間がかかるうえに前半の内容を忘れます。問題を解く → 解説で分からなかった言葉をテキストで引く、の順で進めるほうが効率的です。

進め方:5つのステップ

1. 模擬試験で現在地を知る(1〜2時間)

最初に模擬試験を受けます。結果は課題ごとに「20問中14問」を基準に判定されるので、どの課題が7割に届いていないかが分かります。この時点で点が低くても気にしなくて大丈夫です。

2. 課題Ⅱから入る

最初に手をつけるのは課題Ⅱ(脅威と情報セキュリティ対策)です。書類の廃棄、FAXの誤送付、のぞき見、入退室の共連れ、ノートPCの紛失など、職場の場面がそのまま問題になるので、常識と結びつけて覚えられます。

ここで「ソーシャルエンジニアリング」「クリアデスク・クリアスクリーン」「不正のトライアングル」のような名前を覚えておくと、ほかの課題の問題文も読みやすくなります。

3. 課題Ⅲで「手口の名前」と「対策」を対応させる

課題Ⅲ(サイバーセキュリティ対策)は、攻撃の手口が多く、名前が似ています。

手口 見分けるポイント
フィッシング 実在の企業を装ったメールやSMSで、偽サイトに誘導して入力させる
標的型攻撃メール 特定の組織を狙い、業務に関係ありそうな件名や添付ファイルで開かせる
ビジネスメール詐欺 取引先や経営者になりすまし、振込先の変更などでお金をだまし取る
ランサムウェア データを暗号化するなどして使えなくし、元に戻す代わりに金銭を要求する

覚え方のコツは、手口ごとに「何を狙うか」と「有効な対策」をセットにすることです。たとえばビジネスメール詐欺なら、狙いは送金で、対策は「メール以外の手段で、もともと知っている連絡先に確認する」です。

4. 課題Ⅰは、ISMSの用語と法律の整理

課題Ⅰ(情報セキュリティ総論)は、次の2つに分けて覚えます。

  • 管理の考え方: 機密性・完全性・可用性、脅威と脆弱性とリスクの関係、リスク対応の4つの方法(低減・回避・移転・保有)、情報セキュリティポリシーの構成
  • 法律: 不正アクセス禁止法(他人のIDとパスワードを無断で使う行為など)、個人情報保護法(漏えい等の報告など)、著作権法、不正競争防止法の営業秘密、刑法のいわゆるウイルス作成罪

法律は条文の暗記ではなく、どの法律が、どんな行為を禁止しているかを区別できれば得点できます。

5. 課題Ⅳは「単位と計算」から片づける

課題Ⅳは用語が多いので、点に直結しやすいものから覚えます。

  1. 情報量の単位: ビットとバイト、KB・MB・GB・TB の大小関係
  2. 2進数: 10進数との変換、nビットで表せる数(2のn乗)
  3. 装置とファイル: CPU・メモリ・ストレージの役割、拡張子
  4. ネットワーク: IPアドレス、DNS、DHCP、ルータ、HTTPとHTTPSの違い
  5. 暗号: 共通鍵暗号と公開鍵暗号の違い、デジタル署名で何が確かめられるか

1と2は覚えることが少なく、一度できるようになれば確実に取れる問題です。5の暗号は課題Ⅲとも関係するので、ここで理解しておくと両方の課題で得をします。

問題の読み方で落とさない

初級の問題には、「適切なもの」を選ぶ問題と、「適切でないもの」を選ぶ問題が混ざっています。否定形の問題で、正しい記述を選んでしまう失点はよく起きます。練習の段階から、問題文の末尾に印をつける習慣をつけてください。

また、選択肢の「必ず」「すべて」「一切」のような言い切りは、誤りの選択肢であることが多い表現です。ただし、法律の定義の問題では言い切りが正しいこともあるので、決め打ちはせず、迷ったときの判断材料にとどめます。

本番の時間配分

80問・60分なので、1問45秒です。おすすめは次の配分です。

  • 1周目(45分): すべての問題に答えを入れる。迷った問題は印をつけて先へ進む
  • 2周目(10分): 印をつけた問題だけを見直す
  • 残り(5分): 答えの入れ忘れや、否定形の問題の読み違いを確認する

模擬試験の段階で、60分で80問を解き切る感覚をつかんでおくと、本番で慌てません。

4週間のスケジュール例

1日1時間、ITの経験が少ない人を想定した例です。

週 やること
1週目 模擬試験で現在地を確認。課題Ⅱの練習問題40問と解説
2週目 課題Ⅲの40問。手口と対策の表を自分で作る
3週目 課題Ⅰの40問。課題Ⅳの40問を単位・2進数から
4週目 間違えた問題の解き直し。模擬試験をもう一度受け、全課題で14問以上を確認

最後の模擬試験で、どれか1つの課題が13問以下なら、その課題の分野だけをもう一周してから本番に臨みます。

まとめ

  • 勉強時間の目安は、ITの経験に応じて20〜40時間前後
  • 4課題すべてで7割を取る前提で準備する。差がつくのは課題Ⅳ
  • 問題を解いて、分からない言葉をテキストで引く順に進める
  • 否定形の問題と、60分で80問の時間配分に慣れておく

試験日と申込締切は情報・サイバーセキュリティ初級の試験日程で確認できます。練習問題はこちらから、第1問から順に解けます。