【問100】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|サイバーセキュリティ基本法の枠組み
情報の管理・活用とデジタル社会 問20/20難易度A(易しい)
問題文
サイバーセキュリティ基本法が定める責務や推進体制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.民間の重要社会基盤事業者には具体的な対策義務が課され、違反には罰金が科される。
- 2.この法律は国の機関のみを対象としており、地方公共団体の責務は規定されていない。
- 3.内閣にサイバーセキュリティ戦略本部が置かれ、政府の施策を総合的に推進する体制がとられている。
- 4.サイバーセキュリティ関連事業者や教育研究機関には、何らの努力義務も定められていない。
解説
正解は3。サイバーセキュリティ基本法は、施策を総合的かつ効果的に推進するため、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部を置くこととし、本部長は内閣官房長官が務める。事務は内閣官房に置かれた内閣サイバーセキュリティセンターが担い、政府機関に対する監査や事案の原因究明のための調査も行われる。
1は誤り。同法は基本理念と関係者の責務を定める基本法であり、民間事業者に個別具体的な対策を義務付けたり、違反に罰則を科したりする規定は置かれていない。具体的な義務と制裁は個人情報保護法、不正アクセス禁止法、不正競争防止法などの個別法が担う。
2は誤り。国のほか、地方公共団体についても、自主的な施策を策定し実施する責務が定められている。
4は誤り。重要社会基盤事業者、サイバー関連事業者その他の事業者、教育研究機関については、自主的かつ積極的にサイバーセキュリティの確保に努める旨の努力義務が定められている。国民についても、関心と理解を深め、必要な注意を払うよう努めることが求められる。
2級では、方向性を示す基本法と、義務と制裁を伴う個別法との役割分担を整理し、自社のセキュリティ体制整備が取締役の善管注意義務・内部統制システム構築義務とも結び付くことを意識したい。