【問319】個人情報保護士 練習問題|マイナンバー情報流出時の報告体系
問題文
事業者が保有する特定個人情報について、個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして委員会規則で定める漏えい等の事態が生じた。番号法上の義務として最も適切なものはどれか。
- 1.本人への通知のみが義務で、委員会への報告は求められない
- 2.個人情報保護委員会への報告と本人への通知の両方が義務となる
- 3.事業所管大臣に報告すれば、委員会への報告は不要となる
- 4.警察へ被害届を出した場合は、本人への通知も委員会への報告も不要となる
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
委員会への報告は第29条の4第1項が定める法律上の義務です。本人への通知を行ったことで報告が不要になるという規定はありません。
選択肢2 → ✅正解
番号法第29条の4は、第1項で個人情報保護委員会への報告を、第2項で本人への通知を、いずれも個人番号利用事務等実施者の義務として定めています。どちらか一方で足りるものではありません。なお、委託を受けた事業者が委託元に通知した場合は報告義務が、本人への通知が困難で代替措置をとる場合は通知義務が、それぞれただし書により免除されます。
選択肢3 → ❌誤り
番号法には個人情報保護法のような事業所管大臣への権限委任がなく、報告先は個人情報保護委員会です。この点は同委員会のFAQでも明示されています。
選択肢4 → ❌誤り
警察への届出は番号法が定める義務ではなく、任意の対応です。届出をしても第29条の4の報告義務・通知義務は消滅しません。
背景知識
特定個人情報の漏えい等が生じた場合の対応は、番号法第29条の4に一本化されています。第1項の委員会報告と第2項の本人通知が対になっており、報告すべき事態の範囲や報告期限は個人情報保護委員会規則とガイドラインが定めています。個人情報保護法では一定の分野で事業所管大臣への報告が認められる場合がありますが、番号法にはその権限委任がないため、報告先は常に個人情報保護委員会です。刑事事件性がある場合の警察への相談は実務上重要ですが、法律上の義務とは区別されます。
学習アドバイス
漏えい対応は「法律が義務づけているもの」と「実務上望ましいもの」を必ず分けて覚えてください。番号法上の義務は委員会報告と本人通知の二つで、それぞれにただし書の免除事由がある点まで押さえると得点源になります。
まとめ
- 第29条の4第1項が委員会報告、第2項が本人通知を義務化
- 報告先は個人情報保護委員会で事業所管大臣ではない
- 警察への届出は番号法上の義務ではない