【問316】個人情報保護士 練習問題|マイナンバー関連情報の第三者提供制限
問題文
企業が給与計算事務を外部の専門業者に委託し、従業員の個人番号を含む特定個人情報をその業者に渡す場合、番号法上の扱いとして最も適切なものはどれか。
- 1.従業員一人ひとりから個別の同意書を得ない限り、委託先に渡すことはできない
- 2.委託先への提供は禁止され、給与計算は必ず自社で行う必要がある
- 3.委託した時点で監督義務は委託先に移り、委託元は責任を負わない
- 4.委託に伴う提供として認められ、委託元は委託先への監督義務を負う
解説
正解
正解は選択肢4です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
委託に伴う提供は第19条第6号により同意がなくても認められます。番号法の提供制限は同条各号の限定列挙で判断され、本人の同意があるかどうかは原則として可否を左右しません。
選択肢2 → ❌誤り
第19条第6号が委託に伴う提供を明文で認めているため、外部委託そのものが禁止されているわけではありません。
選択肢3 → ❌誤り
第11条の必要かつ適切な監督義務は委託元に課され続けます。さらに第10条により、委託先が再委託するには委託元の許諾が必要です。
選択肢4 → ✅正解
番号法第19条第6号は「特定個人情報の取扱いの全部若しくは一部の委託…に伴い特定個人情報を提供するとき」を提供制限の例外として明文で認めています。そのうえで同法第11条により、委託元は安全管理が図られるよう委託先に対し必要かつ適切な監督を行う義務を負い続けます。ガイドライン(事業者編)は、この監督の内容として委託先の適切な選定、安全管理措置に関する委託契約の締結、取扱状況の把握を挙げています。
背景知識
番号法は特定個人情報の提供を第19条各号に限定列挙で認める構造をとっており、委託に伴う提供は同条第6号で認められています。ただし提供が適法であることと、提供後の管理責任が消えることは別問題です。第11条の監督義務、第10条の再委託許諾、第12条の適切な管理措置が委託元に残り続けます。個人情報保護委員会のガイドライン(事業者編)は、監督の具体的内容として委託先の適切な選定、安全管理措置を織り込んだ委託契約の締結、委託先における取扱状況の把握の三点を示しています。
学習アドバイス
「提供してよいか」と「提供した後の責任はどうなるか」を分けて考えてください。番号法では前者は第19条各号への該当性だけで決まり、本人同意や事前通知は判断材料になりません。後者は第10条・第11条の委託元責任です。
まとめ
- 委託に伴う提供は第19条第6号で認められる
- 本人の同意や事前通知は可否の判断基準にならない
- 第11条の監督義務は委託元に残り続ける