【問229】eco検定 練習問題|国際捕鯨委員会の設置目的と鯨類資源の持続的利用
国際的な枠組みと条約 問23/25難易度A(易しい)
問題文
国際捕鯨委員会(IWC)が国際捕鯨取締条約に基づいて果たす役割として、最も適切なものはどれか。
- 1.鯨類資源の保存と捕鯨産業の秩序ある発展の両立を図る
- 2.商業捕鯨を将来にわたり全面的に廃止することを唯一の目的とする
- 3.加盟国の捕鯨産業の生産量を増やし経済規模の拡大を最優先する
- 4.先進国の意向に従い、先住民による生存捕鯨も含めて禁止する
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
国際捕鯨取締条約は前文で「鯨族の適当な保存及び捕鯨産業の秩序ある発展」を目的に掲げています。保存と利用の両立を図る資源管理の枠組みです。
選択肢2 → ❌誤り
この条約は捕鯨の全面廃止を目的としていません。1982年に決定され1986年から実施されている商業捕鯨モラトリアムも、資源評価に基づいて見直しうる一時停止措置です。
選択肢3 → ❌誤り
条約の目的は鯨類の適当な保存と秩序ある発展であり、生産量の拡大を最優先するものではありません。過剰な捕獲を防ぐことが管理の中心です。
選択肢4 → ❌誤り
先住民生存捕鯨は条約の枠組みの中で捕獲枠が認められており、禁止されていません。意思決定は特定国の意向ではなく科学委員会の資源評価に基づきます。
背景知識
国際捕鯨取締条約は1946年12月に採択され1948年11月に発効した条約で、これに基づき国際捕鯨委員会(IWC)が設置されました。条約は本文と、禁漁期や捕獲枠などを定める付表から構成され、付表の改正によって規制内容が変更されます。1982年に商業捕鯨のモラトリアム(一時停止)が決定され、1986年から実施されています。日本は1951年に加入しましたが、資源管理と保護をめぐる対立から2019年6月30日に脱退し、自国の領海と排他的経済水域内での商業捕鯨を再開しました。
学習アドバイス
IWCは「保護のための機関」ではなく「保存と利用を両立させる管理機関」という位置づけが核です。モラトリアムの年と、日本が2019年に脱退した事実まで押さえておきましょう。
まとめ
- 国際捕鯨取締条約(1946年採択)の目的は鯨類の保存と捕鯨産業の秩序ある発展
- IWCは禁止機関ではなく、科学委員会の資源評価に基づく管理機関
- 商業捕鯨モラトリアムは1982年決定・1986年実施。日本は2019年にIWCを脱退