【問228】eco検定 練習問題|国連海洋法条約における排他的経済水域と海洋環境保護
国際的な枠組みと条約 問22/25難易度A(易しい)
問題文
国連海洋法条約が定める排他的経済水域(EEZ)について、沿岸国が持つ権利として最も適切なものはどれか。
- 1.領海と同様に、その水域と資源のすべてに及ぶ完全な主権
- 2.天然資源の探査・開発・保存・管理を行う主権的権利
- 3.余剰分を含めて外国漁船の操業を一切認めない排他的な漁業権
- 4.外国の軍艦や航空機による通航・上空飛行をすべて禁止する権限
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
排他的経済水域は領海ではなく、領域主権は及びません。認められるのは経済的目的に限定された主権的権利であり、水域そのものを支配する完全な主権ではありません。
選択肢2 → ✅正解
国連海洋法条約第56条は、沿岸国が排他的経済水域の天然資源(生物資源か非生物資源かを問わない)の探査、開発、保存及び管理のための主権的権利を持つと定めています。海洋環境の保護及び保全についての管轄権も認められます。
選択肢3 → ❌誤り
第62条により、沿岸国は自国の漁獲能力が漁獲可能量に達しない場合、余剰分について他国に漁獲を認めなければなりません。外国漁船を一切締め出す権利はありません。
選択肢4 → ❌誤り
第58条により、排他的経済水域では他国の航行及び上空飛行の自由が確保されています。沿岸国の権限は経済的利用と環境保全に関するものに限られます。
背景知識
国連海洋法条約は1982年に採択され、1994年に発効した海洋に関する包括的な国際法の枠組みで、「海の憲法」とも呼ばれます。日本は1996年に締結しました。沿岸国は基線から200海里までを排他的経済水域として設定でき、その水域の天然資源について主権的権利を持ちます。同時に、海洋環境の保護及び保全は条約の柱の一つとされ、あらゆる汚染源からの汚染を防止する一般的義務が定められています。日本は国土面積に比べ広大な排他的経済水域を有しています。
学習アドバイス
EEZは「主権」ではなく「主権的権利」である点が最大の出題ポイントです。領海(12海里)との違いと、200海里という数字をセットで整理しておきましょう。
まとめ
- 国連海洋法条約は1982年採択・1994年発効の海洋に関する包括的な枠組み
- EEZは基線から200海里。天然資源の探査・開発・保存・管理の主権的権利が及ぶ
- 領海ではないため、他国の航行及び上空飛行の自由は確保される