【問224】eco検定 練習問題|ロッテルダム条約と有害化学物質の事前通報制度
国際的な枠組みと条約 問18/25難易度B(標準)
問題文
ロッテルダム条約が定める「事前のかつ情報に基づく同意(PIC)」の手続について、その基本的な狙いとして最も適切なものはどれか。
- 1.危険性の情報を事前に伝えた上で、輸入するかどうかを輸入国自身が決められる仕組み
- 2.対象となる化学物質の国際取引を一律に制限し、途上国の工業化を保護することを狙う仕組み
- 3.すべての有害化学物質の国際取引を全面的に禁止することを目的とした包括的な禁止条約
- 4.毒性の評価と情報提供を各国の自主的な取組に委ね、参加も任意とする緩やかな枠組み
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
ロッテルダム条約(1998年採択・2004年発効)のPIC手続は、条約が指定した有害化学物質・駆除剤を輸出する際に輸入国へ通報し、輸入国の同意の有無を確認するものです。情報を持たないまま危険な物質を受け入れさせられる事態を防ぎます。
選択肢2 → ❌誤り
貿易を制限して産業を保護する枠組みではなく、情報を与えた上で輸入国に判断させる手続を定めたものです。輸入国が同意すれば輸入は可能です。
選択肢3 → ❌誤り
対象は附属書IIIに掲げられた特定の化学物質・駆除剤に限られ、全面禁止ではありません。廃絶・禁止を目的とするのはストックホルム条約です。
選択肢4 → ❌誤り
対象物質は締約国会議が国際的に決定し、締約国には輸出通知やラベル・安全性データシートの添付が義務づけられます。自主的な取組に委ねる枠組みではありません。
背景知識
ロッテルダム条約は1998年9月にロッテルダムで採択され、2004年2月に発効した国際条約です。正式名称は「国際貿易の対象となる特定の有害な化学物質及び駆除剤についての事前のかつ情報に基づく同意の手続に関する条約」といいます。先進国で禁止または厳しく制限された化学物質や駆除剤が、途上国へ無秩序に輸出される問題に対応するために作られました。日本は2004年6月に締結し、同年9月に国内で効力が生じています。
学習アドバイス
ロッテルダム=情報と同意(貿易の手続)、ストックホルム=禁止・廃絶、バーゼル=有害廃棄物の越境移動、と3条約を役割で区別して覚えると混同しません。
まとめ
- ロッテルダム条約は有害化学物質・駆除剤の事前のかつ情報に基づく同意(PIC)手続を定める
- 輸入国は危険性の情報を得た上で、輸入の同意・拒否を自ら判断できる
- 禁止条約ではなく、対象は附属書IIIの指定物質に限られる