【問223】eco検定 練習問題|ストックホルム条約と残留性有機汚染物質(POPs)の規制
国際的な枠組みと条約 問17/25難易度B(標準)
問題文
ストックホルム条約が対象とする残留性有機汚染物質(POPs)について、この条約がとる基本的な対応方針として最も適切なものはどれか。
- 1.毒性と残留性を持つ物質を特定し、製造・使用・輸出入を原則禁止または制限する
- 2.排出量を毎年国際機関に報告させるだけで、製造や使用そのものは規制の対象としない
- 3.有害性の判定基準を各国が独自に定め、対策の内容も各国の裁量に委ねることを原則とする
- 4.削減の義務を先進国だけに課し、途上国は現状の製造・使用を続けてよいものとする
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
ストックホルム条約(2001年採択・2004年発効)は、毒性・難分解性・生物蓄積性・長距離移動性を備えた物質をPOPsとして特定し、附属書Aで製造・使用の原則禁止(PCB、アルドリン等)、附属書Bで用途を限った制限(DDT、PFOS等)を定めています。
選択肢2 → ❌誤り
報告や監視は義務の一部にすぎません。附属書A掲載物質については製造・使用そのものが原則禁止であり、報告だけで済む枠組みではありません。
選択肢3 → ❌誤り
対象物質は残留性有機汚染物質検討委員会の検討を経て締約国会議が国際的に決定し、全締約国が共通の附属書に従います。判定を各国の裁量に委ねる仕組みではありません。
選択肢4 → ❌誤り
条約の義務は全締約国に及びます。途上国には資金・技術面の支援が用意されますが、現状維持が認められるわけではありません。
背景知識
ストックホルム条約は2001年5月に採択され、2004年5月に発効した国際条約です。日本は2002年8月に締結しています。義務の性格は附属書ごとに分かれており、附属書Aは製造・使用の原則禁止、附属書BはDDTなど用途を限った制限、附属書Cはダイオキシン類など非意図的に生成する物質の排出削減を求めます。初期の対象は12物質で、その後の締約国会議での検討により対象物質が追加されてきました。
学習アドバイス
POPsは「毒性・難分解性・生物蓄積性・長距離移動性」で特定される点と、附属書A(禁止)・B(制限)・C(非意図的生成物の排出削減)で義務が違う点をセットで押さえましょう。
まとめ
- ストックホルム条約はPOPsの製造・使用・輸出入を原則禁止または制限する国際条約
- 対象物質は国際的に決定され、全締約国が共通の附属書に従う
- ダイオキシン類など非意図的生成物は附属書Cで排出の削減が求められる