【問171】eco検定 練習問題|水俣条約が対象とするもの
国際的な枠組みと条約 問5/25難易度B(標準)
問題文
水俣条約が主な規制の対象としている事柄として、最も適切なものはどれか。
- 1.分解されにくい有機汚染物質について、その製造や使用を廃絶・制限すること
- 2.産出から使用・貿易・排出に至るまでの水銀の流れを包括的に規制すること
- 3.船舶の運航や事故に伴う油や有害物質の海洋への排出を防止すること
- 4.有害廃棄物が国境を越えて移動する際の手続とその処分を規制すること
解説
正解は2。水俣条約は、水銀による深刻な健康被害という日本の公害の経験を踏まえて名づけられた条約であり、水銀の産出から使用、貿易、大気や水域への排出、そして廃棄に至るまでの一連の過程を包括的に規制する点に特徴がある。特定の場面だけを切り取るのではなく、物質のライフサイクル全体を通して管理するという考え方に立っている。
1は誤り。分解されにくい有機汚染物質の製造や使用を規制するのは、化学物質を対象とする別の条約が担う領域であり、水俣条約の規制対象ではない。3は誤り。船舶からの油や有害物質の排出による海洋汚染の防止は、海上輸送を対象とする別の枠組みが扱う内容である。4は誤り。有害廃棄物の国境を越える移動と処分を規制するのはバーゼル条約であり、水銀の産出や使用そのものを対象とするものではない。
水銀は蛍光灯や電池など身近な製品にも使われてきた物質である。生産から廃棄までを一貫して管理するという発想は、製品のライフサイクル全体を考えるうえでも参考になる。