【問96】eco検定 練習問題|自然再生の考え方
生物多様性と自然共生社会 問16/20難易度B(標準)
問題文
自然再生推進法に基づく「自然再生」の取組に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.人の手がほとんど加わっていない原生的な自然を対象に、立入りを制限して人為を加えずに見守ることを基本とする取組である
- 2.開発事業を行う事業者が国に一定の費用を納めることによって、自然環境への影響を金銭的に清算するしくみである
- 3.損なわれた自然環境を対象に、地域の住民や民間団体、行政などが協議会をつくり、計画に基づいて回復を図る取組である
- 4.外国から導入した成長の速い生物を放つことによって、荒れた土地の植生を短い期間で回復させる手法を中心とする取組である
解説
正解は3。自然再生とは、過去に損なわれた河川や湿原、干潟、里地里山、森林などの自然環境を取り戻すことを目的として、その地域に関わる多様な主体が参加して行う保全・再生・創出や、その状態の維持管理の取組をいう。自然再生推進法では、地域の住民や民間団体、専門家、関係する行政機関などが自然再生協議会を組織し、全体構想や実施計画をつくったうえで事業を進めるしくみが定められている。
1は誤り。人為を加えずに原生的な自然を守ることに重点を置くのは自然環境保全法などによる保全のしくみであり、失われた自然を積極的に取り戻す自然再生とは方向が異なる。2は誤り。費用の納付によって影響を清算するという内容は自然再生推進法が定めるものではなく、自然再生は現地で自然環境そのものを回復させることを目的としている。4は誤り。外来の生物を放つことは新たな生態系への影響を招くおそれがあり、自然再生ではその地域にもともと生育・生息していた生物や、地域の自然の特性を踏まえた回復が重視される。
自然再生は「壊さないように守る」だけでなく「失われたものを取り戻す」という保全の考え方であり、多様な主体が参加して計画的に進める点もあわせて押さえておきたい。