【問91】eco検定 練習問題|森林の多面的機能と間伐
生物多様性と自然共生社会 問11/20難易度B(標準)
問題文
森林が持つ多面的機能と、人工林における間伐の意味に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.森林の機能は木材の生産に限られており、水源のかん養や土砂災害の防止は森林以外の施設が担うものとされる
- 2.人工林で間伐を行うと林内に光が入りにくくなるため、下層植生が失われて土壌の流出が進みやすくなる
- 3.森林は木材生産のほか水源かん養や土砂災害防止などの機能を持ち、人工林では維持のため間伐が行われる
- 4.人工林は放置していても木々が自然に間引かれて適切な密度に保たれるため、人の手による間伐は不要とされる
解説
正解は3。森林には木材生産だけでなく、雨水を蓄えて少しずつ川に流す水源かん養、樹木の根や下層植生が土壌を支えることによる土砂災害の防止、多様な生物の生息場所としての機能、レクリエーションなどの保健休養の場の提供といった、複数の機能が備わっている。これらは多面的機能と呼ばれる。人工林はスギやヒノキなど特定の樹種を密に植えて育てるため、放置すると木々が混み合って林内が暗くなり、下層植生が育ちにくくなる。そこで一部の木を計画的に伐採して間隔をあける間伐を行うことで、林内に光を入れ、下層植生や土壌を保ち、多面的機能を維持している。
1は誤り。森林は木材生産に限らず、水源かん養や土砂災害の防止など多様な機能を持つ。2は誤り。間伐は林内に光を入れて下層植生を回復させ、土壌の流出を防ぐために行われるものであり、記述は間伐の効果と逆になっている。4は誤り。人工林は同齢・単一樹種で密に植えられているため自然の間引きが進みにくく、放置すると過密化して機能が低下しやすい。
人工林の管理には人の手による間伐が欠かせないことを理解しておくと、林業と環境保全のつながりを整理しやすい。