【問211】知的財産管理技能検定2級 練習問題|育成者権の要件(区別性)
実用新案法・種苗法 問14/23難易度B(標準)
問題文
種苗法に基づく品種登録の要件のうち『区別性』について、正しい説明は次のうちどれか。
- 1.区別性とは、当該品種が自然界に存在しない全く新しい形質を有することをいいます。
- 2.区別性とは、当該品種が既に登録されている品種と全く別系統であることをいいます。
- 3.区別性とは、公然知られた他の品種と特性により明確に区別されることをいいます。
- 4.区別性とは、当該品種の育成に要した経費や労力の大きさを示す要件をいいます。
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
誤りです。区別性は『自然界にない形質』という絶対的な新しさを求めるものではなく、既存の品種との比較で判断される相対的な要件です(種苗法第3条第1項第1号)。
選択肢2 → ❌誤り
誤りです。比較対象は登録品種に限られず、出願前に国内外で公然知られた他の品種すべてです。また『別系統』であることではなく、特性の全部又は一部によって明確に区別されることが要件です(種苗法第3条第1項第1号)。
選択肢3 → ✅正解
正解です。種苗法第3条第1項第1号は、品種登録出願前に日本国内又は外国において公然知られた他の品種と、特性の全部又は一部によって明確に区別されることを要件としています。
選択肢4 → ❌誤り
誤りです。区別性は特性上の相違で判断される要件であり、育成に投じた経費や労力は判断材料になりません(種苗法第3条第1項第1号、同条第2項)。
背景知識
種苗法第3条第1項は、品種登録の要件として区別性(1号)・均一性(2号)・安定性(3号)を定めています。このうち区別性は、出願前に日本国内又は外国において公然知られた他の品種と、特性の全部又は一部によって明確に区別されることを求めるものです。判断にあたっては、特性の相違の内容及び程度、その品種が属する農林水産植物の種類及び性質等が総合的に考慮されます(同条第2項)。比較対象は登録品種に限られず、公然知られた品種であれば未登録の在来種等も含まれます。
学習アドバイス
区別性(第3条第1項第1号)と、譲渡の時期で判断される未譲渡性いわゆる新規性(第4条第2項)は別の要件です。何と何を比べる要件なのかをセットで覚えてください。
まとめ
- 区別性は公然知られた他の品種と特性により明確に区別されることをいう
- 比較対象は登録品種に限られず、公然知られた品種全般である
- 特性の相違の内容・程度等を総合考慮して判断される