【問227】知的財産管理技能検定3級 練習問題|実用新案から特許への変更出願の条件
実用新案法・種苗法 問19/20難易度C(難しい)
問題文
E社は、実用新案権を取得した後に、その実用新案登録に基づいて特許出願をすることを検討している。特許法上の取扱いとして、最も適切なものはどれか。
- 1.実用新案権を維持したまま、期間の制限なく特許出願をすることができる。
- 2.実用新案登録出願の日から3年を経過したときは、特許出願をすることができない。
- 3.実用新案登録に基づく特許出願をするときは、実用新案権の放棄は不要である。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
特許法第46条の2第1項柱書は「その実用新案権を放棄しなければならない」と定めており、権利の維持はできません。また同項第1号により出願日から3年という期間制限もあります。
選択肢2 → ✅正解
特許法第46条の2第1項第1号は、その実用新案登録に係る実用新案登録出願の日から3年を経過したときは、実用新案登録に基づく特許出願をすることができないと定めています。
選択肢3 → ❌誤り
実用新案権の放棄は必須の要件です。特許法第46条の2第1項柱書が、この特許出願をする場合には実用新案権を放棄しなければならないと明記しています。
背景知識
実用新案は無審査で早期に登録される反面、権利が弱いという弱点があります。そこで特許法第46条の2は、実用新案権者が自己の実用新案登録に基づいて特許出願をする道を用意しています。適法にされた場合、その特許出願は実用新案登録出願の時にしたものとみなされます(同条第2項)。ただし実用新案権の放棄が必要で、実用新案登録出願の日から3年を経過したとき、技術評価の請求があったとき、無効審判の答弁書提出期間を経過したときなどは利用できません。
学習アドバイス
出願が係属している間の「変更出願」(特許法第46条)と、登録後の「実用新案登録に基づく特許出願」(第46条の2)を区別して覚えてください。
まとめ
- 登録後の乗り換えは特許法第46条の2(実用新案登録に基づく特許出願)
- 実用新案登録出願の日から3年以内という期間制限(第1項第1号)
- 実用新案権の放棄が必要で、出願日は実用新案登録出願時に遡る