【問225】知的財産管理技能検定3級 練習問題|実用新案権の無効理由と対抗手段
実用新案法・種苗法 問17/20難易度B(標準)
問題文
実用新案登録無効審判における無効理由に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.産業上の利用可能性・新規性・進歩性を欠く考案の登録は無効理由となる。
- 2.実用新案は無審査で登録されるため、登録後に無効とされることはない。
- 3.実用新案技術評価書で肯定的な評価を得た登録は、無効理由の対象外となる。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
実用新案法第37条第1項は、実用新案登録が第3条等の規定に違反してされたときを無効理由としています。第3条第1項は産業上の利用可能性と新規性を、第2項は当業者がきわめて容易に考案できたものを除く旨(進歩性)を定めています。
選択肢2 → ❌誤り
実体審査を経ずに登録されるからこそ、事後的に是正する手段として実用新案法第37条の実用新案登録無効審判が置かれています。登録後に権利が無効とされることがあります。
選択肢3 → ❌誤り
技術評価書は特許庁審査官による評価にすぎず、権利の有効性を確定させる効力はありません。肯定的な評価を受けていても、第37条第1項の無効理由があれば無効審判により権利を失うことがあります。
背景知識
実用新案登録は実体審査を経ずに登録されるため、登録要件を満たさない権利も生じます。これを事後的に是正するのが実用新案法第37条の実用新案登録無効審判です。無効理由には第3条(産業上の利用可能性・新規性・進歩性)違反のほか、第3条の2、第4条、冒認出願などが列挙されています。なお実用新案の進歩性は「きわめて容易に考案をすることができたとき」を基準とし、特許の「容易に発明をすることができたとき」より緩やかです。
学習アドバイス
特許法第123条の無効理由と並べて比較すると、進歩性の判断基準の違いなど実用新案に特有の点が見えてきます。
まとめ
- 無効審判の根拠条文は実用新案法第37条第1項
- 第3条違反(産業上の利用可能性・新規性・進歩性)は無効理由
- 進歩性の基準は「きわめて容易」で特許より緩やか