【問34】知的財産管理技能検定3級 練習問題|通常実施権
特許法 問34/40難易度B(標準)
問題文
通常実施権に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.通常実施権は設定・契約のために特許原簿への登録が必要である
- 2.通常実施権は特許権が第三者に譲渡された場合、登録していなければ譲受人に対抗できない
- 3.通常実施権は特許権が第三者に譲渡された場合でも当然に譲受人に対抗できる
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
通常実施権は契約で効力が発生し、設定登録は不要です。
選択肢2 → ❌誤り
平成23年改正により、通常実施権は当然対抗制度(99条)が導入され、登録がなくても特許権譲受人等に対抗できるようになりました。
選択肢3 → ✅正解
特許法99条は「通常実施権は、その発生後にその特許権若しくは専用実施権又はその特許権についての専用実施権を取得した者に対しても、その効力を有する」と規定しており、登録なしでも当然に対抗できます(当然対抗制度)。
背景知識
通常実施権(特許法78条)は、特許権者から実施の許諾を受けた者が特許発明を実施できる権利です。専用実施権と異なり独占性はなく、特許権者は同一内容の通常実施権を複数の者に与えることができます。平成23年改正前は通常実施権を第三者に対抗するためには特許原簿への登録が必要でしたが、改正により当然対抗制度が導入され、通常実施権の発生後に特許権を譲り受けた者や専用実施権を設定された者に対しても、登録なしで通常実施権が対抗できるようになりました(99条)。これにより、ライセンシー(実施権者)の地位が安定化しました。通常実施権には許諾によって発生する許諾実施権のほか、法定実施権や裁定実施権もあります。
学習アドバイス
通常実施権の当然対抗制度(平成23年改正)は試験頻出です。専用実施権(登録が効力発生要件)との違いも合わせて覚えましょう。
まとめ
- 通常実施権は当然対抗制度(99条)で登録不要
- 特許権譲受人にも対抗可能
- 専用実施権とは登録の要否が異なる