【問33】知的財産管理技能検定3級 練習問題|損害賠償請求権
特許法 問33/40難易度A(易しい)
問題文
特許権侵害に基づく損害賠償請求に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.損害賠償請求には特許権侵害者の故意又は過失が必要である
- 2.損害賠償請求は特許法100条により規定されている
- 3.損害賠償請求の額は実際の損害額を立証しなければならず、特許法に推定規定はない
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
損害賠償請求は民法709条に基づく不法行為責任であり、特許権侵害者の故意又は過失が要件となります。ただし、特許法103条により過失は推定されます。
選択肢2 → ❌誤り
損害賠償請求の根拠は民法709条です。特許法100条は差止請求権を規定する条文です。
選択肢3 → ❌誤り
特許法102条は損害の額の推定規定を設けており、権利者の立証負担を軽減しています。
背景知識
特許権侵害に対する損害賠償請求は民法709条の不法行為責任に基づき行われますが、特許法は権利者の立証負担を軽減するための規定を複数設けています。特許法102条1項は、侵害者が譲渡した物の数量に権利者の単位数量あたりの利益額を乗じた額を損害額と推定する規定(いわゆる逸失利益)を設けています。同条2項は侵害者の利益額を権利者の損害額と推定し、同条3項は実施料相当額を最低限の損害額として請求できると規定しています。さらに特許法103条は、侵害者の過失を推定する規定を設けており、権利者が侵害者の故意・過失を立証する必要がないようにしています。これらの規定により、特許権者は損害賠償請求において強力な保護を受けます。
学習アドバイス
損害賠償の根拠(民法709条)と特許法の補助規定(102条、103条)の関係を整理しましょう。過失推定と損害額推定の条文は頻出です。
まとめ
- 損害賠償は民法709条に基づく(故意・過失が要件)
- 過失は特許法103条で推定
- 損害額は特許法102条で推定