【問32】知的財産管理技能検定3級 練習問題|差止請求権
特許法 問32/40難易度A(易しい)
問題文
特許権侵害に対する差止請求権に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.差止請求権は特許法100条が規定する権利である
- 2.差止請求権は特許権侵害者に故意又は過失があった場合にのみ行使できる
- 3.差止請求権は特許権者のみが行使でき、専用実施権者は行使できない
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
特許法100条1項は「特許権者又は専用実施権者は、自己の特許権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる」と規定しています。
選択肢2 → ❌誤り
差止請求権は故意・過失を要件としません。無過失でも客観的に特許権侵害があれば請求できます。
選択肢3 → ❌誤り
差止請求権は特許権者のみならず、専用実施権者も行使できます(100条1項)。
背景知識
特許権侵害に対する民事的救済としては、差止請求権(特許法100条)と損害賠償請求権(民法709条)が代表的です。差止請求権は、故意・過失の有無を問わず、客観的に特許権侵害があれば行使できる権利で、侵害の停止(現在進行中の侵害の停止)と侵害の予防(将来の侵害の予防)の両方を請求できます。これに対し、損害賠償請求権は故意・過失が要件となります。差止請求の付帯請求として、侵害品・侵害品製造設備等の廃棄請求(100条2項)も可能です。差止請求権は特許権者のみならず、独占的実施権を持つ専用実施権者も行使できます。通常実施権者は原則として差止請求権を持ちません。
学習アドバイス
差止請求(無過失責任)と損害賠償(過失責任)の違いを押さえましょう。権利行使主体も専用実施権者まで拡がる点が重要です。
まとめ
- 差止請求権は特許法100条が規定
- 故意・過失は要件ではない
- 特許権者・専用実施権者が行使可能