【問10】知的財産管理技能検定3級 練習問題|医療方法の特許性
特許法 問10/40難易度C(難しい)
問題文
日本の特許法における医療方法の取扱いに関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.医療機器は産業上利用可能性を欠くため特許対象とならない
- 2.人間を手術、治療又は診断する方法は産業上利用可能性を欠くため特許対象とならない
- 3.医薬品は自然法則を利用した技術的思想ではないため特許対象とならない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
医療機器は物の発明として産業上利用可能性を有し、特許対象となります。
選択肢2 → ✅正解
日本では、人間を手術、治療又は診断する方法(いわゆる医療行為)は、特許法29条1項柱書の「産業上利用することができる発明」に該当しないとして特許を受けられないと審査基準で扱われています。
選択肢3 → ❌誤り
医薬品は化学物質の発明として自然法則を利用した技術的思想であり、特許対象となります。
背景知識
人間を手術・治療・診断する方法(医療方法)は、日本では審査基準上「産業上利用することができる発明」に該当しないとして特許の対象外とされています。これは医療行為を特定の者に独占させることによる弊害を防ぐためです。ただし、医療機器、医薬品、医薬組成物、医療用素材などの「物」の発明は特許対象となります。また、動物(人間を除く)の治療方法は産業上利用可能性が認められます。米国や欧州では制度が異なり、米国では医療方法も特許対象となりますが、実施権の行使は制限されています。
学習アドバイス
日本では「方法」としての医療行為は不特許対象ですが、「物」としての医薬品・医療機器は特許対象となる点を正確に区別しましょう。
まとめ
- 人間を手術・治療・診断する方法は特許対象外
- 医療機器・医薬品等の物の発明は特許対象
- 根拠は特許法29条1項柱書(産業上利用可能性)