【問31】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|条件付き法律行為
法体系・取引の基礎 問31/40難易度B(標準)
問題文
条件付き法律行為に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.停止条件付法律行為は、条件成就の時からその効力を生ずる。
- 2.解除条件付法律行為は、条件成就の時から効力が生じる。
- 3.条件付き法律行為における条件には公序良俗に違反する内容を含めることができる。
- 4.条件成就の確実な事項のみを条件として付することができる。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
民法127条1項により、停止条件付法律行為は条件が成就した時からその効力を生じます。例えば「就職したら車を贈与する」といった契約で、就職時から贈与の効力が発生します。
選択肢2 → ❌
民法127条2項により、解除条件付法律行為は条件が成就した時からその効力を「失う」のであって、効力が生じるのではありません。例「離婚したら奨学金返還義務が消滅する」など、成就で効力が消滅します。
選択肢3 → ❌
民法132条により、不法な条件を付した法律行為は無効です。公序良俗違反の条件は法律行為全体を無効とします。
選択肢4 → ❌
条件は将来発生するか否かが「不確定」な事項である必要があります。確実に発生する事項は「期限」(民法135条以下)であり、条件ではありません。
背景知識
法律行為に付される付款には条件と期限があります。条件は将来発生不確実な事実を内容とし、期限は将来発生確実な事実を内容とします。条件には停止条件(成就で効力発生)と解除条件(成就で効力消滅)があります。民法は条件成就の擁護として、条件成就を妨害した者は相手方に条件成就とみなされる(130条1項、2017年改正で明文化)、不正に条件を成就させた者には不成就とみなされる(同条2項)などの規定を置いています。また、不法な条件・既成条件・不能条件についても規定があります(131〜133条)。停止条件付権利も期待権として一定の保護を受け、譲渡や担保設定が可能です(129条)。
学習アドバイス
停止条件と解除条件の違い(成就で発生か消滅か)を必ず区別しましょう。具体例(就職→贈与=停止条件、離婚→奨学金消滅=解除条件)で理解すると応用が利きます。条件と期限の区別(発生不確実か確実か)も基本です。
まとめ
- 停止条件は成就で効力発生(127条1項)
- 解除条件は成就で効力消滅(127条2項)
- 不法条件は法律行為を無効にする(132条)