【問30】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|契約自由の原則
問題文
契約自由の原則に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.契約自由の原則のもとでは、いかなる内容の契約も自由に締結できる。
- 2.契約自由の原則は、強行法規や公序良俗による制限を受ける。
- 3.契約自由の原則は労働契約や消費者契約には適用されない。
- 4.契約自由の原則によって締結された契約は事情変更があっても変更できない。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
契約自由の原則は強行法規(消費者契約法、利息制限法など)や公序良俗(民法90条)による制限を受けます。いかなる内容でも自由ではありません。
選択肢2 → ✅
契約自由の原則は(1)契約締結の自由(521条1項)、(2)相手方選択の自由、(3)内容決定の自由(521条2項)、(4)方式の自由(522条2項)を含み、強行法規・公序良俗による制限を受けます。2017年改正で521条・522条として明文化されました。
選択肢3 → ❌
労働契約や消費者契約にも契約自由の原則は適用されますが、当事者間の力関係の不均衡から、労働基準法・労働契約法・消費者契約法などにより自由が大きく制限されています。
選択肢4 → ❌
契約締結後の事情変更が著しい場合、信義則上「事情変更の原則」により契約改訂や解除が認められることがあります(最高裁判例上認められている法理)。
背景知識
契約自由の原則は私的自治の中核であり、近代法の基本原理です。2017年改正で民法521条・522条に明文化され、(1)契約をするかしないかの自由(521条1項)、(2)契約内容の自由(521条2項)、(3)契約方式の自由(522条2項)が規定されました。ただし、この自由は無制限ではなく、(1)強行法規違反は無効(消費者契約法、利息制限法、借地借家法等)、(2)公序良俗違反は無効(90条)、(3)信義則違反は権利行使が制限される(1条2項)、などの制約があります。さらに現代では消費者保護、労働者保護、独占禁止、男女平等などの社会的要請から、契約自由は実質的に制約されています。電気・ガス等公益事業の契約強制(締結拒否禁止)も例外の一つです。
学習アドバイス
契約自由の4つの内容(締結・相手方・内容・方式)を必ず覚えましょう。2017年改正で521条・522条に明文化された点も重要です。制約事由(強行法規・公序良俗・信義則)もセットで押さえてください。
まとめ
- 契約自由は4つの自由を含む(2017年改正で明文化)
- 強行法規・公序良俗による制限がある
- 民法521条・522条が契約自由の根拠規定