【問23】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|意思表示の効力
法体系・取引の基礎 問23/40難易度A(易しい)
問題文
意思表示に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.意思表示は表意者の発信時に効力を生じる。
- 2.意思表示は相手方に到達した時に効力を生じる。
- 3.意思表示の効力発生には相手方の承諾が必要である。
- 4.意思表示は相手方が知ったときにその効力を生じる。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
民法97条1項は「意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる」と規定し、到達主義を採用しています。発信時ではなく到達時です。
選択肢2 → ✅
民法97条1項により、意思表示は相手方に到達したときに効力を生じます(到達主義)。隔地者間の意思表示は届いて初めて効力が発生します。
選択肢3 → ❌
意思表示の効力発生は相手方の到達のみで足り、相手方の承諾は不要です(承諾は別途その意思表示として成立)。
選択肢4 → ❌
到達とは相手方の支配領域に入り、了知可能な状態に置かれることをいい、相手方が現実に知ったかどうかは問いません(判例)。郵便受けへの投函で到達となります。
背景知識
意思表示の効力発生時期について、民法97条1項は到達主義を採用しています。「到達」とは、相手方の支配領域内に入り、了知可能な状態に置かれることをいい、判例は「相手方が現実に内容を知る必要はないが、社会通念上知り得る状態にあれば足りる」としています。郵便配達で郵便受けに入れば到達となります。意思表示は表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、または行為能力の制限を受けたときであっても、そのために効力を妨げられません(民法97条3項)。相手方が正当な理由なく意思表示通知の到達を妨げたときは、通常到達すべきであった時に到達したものとみなされます(同条2項)。これは2017年改正で新設された規定です。
学習アドバイス
到達主義(民法97条1項)は基本中の基本です。「到達=支配領域+了知可能」という到達概念を覚えましょう。発信後の表意者死亡でも効力に影響しない点(97条3項)も頻出です。承諾の意思表示も到達主義に統一された(2017年改正)ことも押さえてください。
まとめ
- 意思表示は相手方への到達で効力発生(到達主義)
- 到達=支配領域内+了知可能な状態
- 表意者の発信後死亡でも効力存続