【問20】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|復代理
問題文
復代理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.任意代理人は本人の許諾またはやむを得ない事由がなくても、自由に復代理人を選任できる。
- 2.法定代理人は自己の責任で復代理人を選任することができる。
- 3.復代理人は代理人の代理人であり、本人とは法律関係を持たない。
- 4.復代理人を選任しても、代理人の代理権は当然に消滅する。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
民法104条により、任意代理人(委任による代理人)は本人の許諾を得たとき、またはやむを得ない事由があるときに限り復代理人を選任できます。自由に選任できるわけではありません。
選択肢2 → ✅
民法105条により、法定代理人は自己の責任で復代理人を選任することができます。法定代理人は本人の意思によらず代理権を有するため、復任権の制限が緩和されています。
選択肢3 → ❌
民法106条1項により、復代理人は代理人ではなく本人の代理人として行動し、本人および第三者に対して、その権限の範囲内で代理人と同一の権利を有し、義務を負います。本人と直接法律関係を持ちます。
選択肢4 → ❌
復代理人の選任により代理人の代理権は当然には消滅しません。代理人と復代理人が並存し、代理人の権限はそのまま存続します。
背景知識
復代理とは、代理人がさらに代理人(復代理人)を選任して代理事務を処理させる制度です。任意代理(委任による代理)と法定代理で扱いが異なります。任意代理人は本人との信頼関係に基づくため、復代理人選任には本人の許諾またはやむを得ない事由が必要(民法104条)で、選任した者の選任・監督について本人に対して責任を負います(民法105条1項)。一方、法定代理人は自己の責任で復代理人を選任でき(民法105条)、ただしやむを得ない事由がある場合は責任が軽減されます。復代理人は代理人ではなく本人の代理人として行動するため、復代理人の代理行為の効果は本人に直接帰属します(民法106条1項)。
学習アドバイス
任意代理と法定代理の復任権の違い(任意=制限あり、法定=自由)を必ず区別しましょう。復代理人は「本人の代理人」(代理人の代理人ではない)という点も頻出です。民法104〜106条をセットで暗記することが重要です。
まとめ
- 任意代理人の復任は本人許諾またはやむを得ない事由が必要
- 法定代理人は自己の責任で復代理人を選任可
- 復代理人は本人の代理人として行動