【問13】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|成年後見制度
問題文
成年後見制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.成年被後見人が日用品の購入など日常生活に関する行為もすべて取り消すことができる。
- 2.被保佐人は重要な財産行為について保佐人の同意を要し、同意なき行為は取り消すことができる。
- 3.被補助人は補助人の同意なしには一切の法律行為を行えない。
- 4.成年後見人は本人の意思に関係なく自由に本人の財産を処分できる。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
民法9条ただし書により、日用品の購入その他日常生活に関する行為は成年被後見人も単独で有効に行うことができ、取消しの対象となりません。
選択肢2 → ✅
民法13条1項は被保佐人が重要な財産行為(借財、保証、不動産取引、訴訟行為等)について保佐人の同意を要する旨を定めています。同意なく行った行為は取り消すことができます(同条4項)。
選択肢3 → ❌
被補助人は判断能力の低下が比較的軽度であるため、家庭裁判所が特定の重要行為について補助人の同意を要する旨の審判をした場合に限り、その行為に補助人の同意が必要です(民法17条1項)。
選択肢4 → ❌
成年後見人は本人の意思を尊重し、心身の状態・生活状況に配慮する義務があります(民法858条)。居住用不動産の処分には家庭裁判所の許可が必要です(民法859条の3)。
背景知識
成年後見制度は、判断能力が不十分な成年者を保護するための制度で、法定後見と任意後見があります。法定後見は判断能力の程度に応じて、後見(全くない・常時欠ける状態)、保佐(著しく不十分)、補助(不十分)の3類型があります。成年被後見人は原則すべての法律行為を取り消せますが、日用品購入などの日常行為は除外されます(民法9条)。被保佐人は重要な財産行為のみ保佐人の同意が必要(民法13条)、被補助人は審判で定められた特定行為のみ補助人の同意が必要(民法17条)です。本人の意思尊重と権利擁護のバランスを取ることが現代成年後見制度の基本理念です。
学習アドバイス
3類型(後見・保佐・補助)の対象者・代理権・同意権の違いを表で整理しましょう。日用品購入などの日常生活行為は成年被後見人も単独でできる点(民法9条ただし書)は頻出です。民法13条1項の重要行為(借財・保証・不動産処分・訴訟など)も覚えましょう。
まとめ
- 成年被後見人の日常生活行為は取消不可
- 被保佐人は重要行為に保佐人の同意必要
- 被補助人は審判で定めた行為に補助人の同意必要