【問324】個人情報保護士 練習問題|訂正請求の範囲と対象データ
個人情報保護法 問175/183難易度C(難しい)
問題文
本人による保有個人データの訂正等の請求について、最も適切なものはどれか。
- 1.本人が内容に不満を持つ場合、いかなるデータでも訂正請求の対象となる
- 2.請求を受けても事業者に調査義務はなく、対応するか否かは全て裁量である
- 3.内容が事実でない場合、事業者は調査のうえ訂正等を行う義務がある
- 4.訂正請求の対象は氏名や住所に限られ、取引履歴などの記録は対象外である
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
誤り。法34条1項の要件は「内容が事実でないとき」である。本人が納得できないというだけでは足りず、事実に関する記載の誤りであることが必要。人事評価などの評価に関する情報は対象にならない。
選択肢2 → ❌誤り
誤り。法34条2項は、請求を受けたときは利用目的の達成に必要な範囲内において遅滞なく必要な調査を行わなければならないと定めている。調査を行うかどうかが裁量に委ねられているわけではない。
選択肢3 → ✅正解
正しい。法34条は、内容が事実でないという理由による請求を受けた事業者に、必要な調査を行い、その結果に基づいて訂正等(訂正・追加・削除)を行う義務を課している。
選択肢4 → ❌誤り
誤り。対象は保有個人データ全般であり、項目による限定はない。取引履歴であっても内容が事実でなければ訂正等の対象となる。
背景知識
訂正等の請求は法34条が定める本人の権利で、保有個人データの内容が事実でないときに、訂正・追加・削除を求めることができる。請求を受けた事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づいて訂正等を行わなければならない。ここでの要件はあくまで内容が事実に反することであり、人事評価のような評価に関する情報は対象外とされている。訂正等を行ったときはその内容を、行わない旨を決定したときはその旨を、遅滞なく本人に通知する必要がある。訂正等を行わない場合、その理由を本人に説明することは法36条の努力義務にとどまる。
学習アドバイス
「事実か評価か」が対象を分ける唯一の軸だと覚えておくと迷わない。調査義務は必ず生じるが、その結果として必ず訂正するとは限らない、という二段構えの理解が重要。
まとめ
- 訂正等の対象は内容が事実でない保有個人データで、評価に関する情報は対象外
- 請求を受けた事業者は利用目的の達成に必要な範囲内で遅滞なく調査する義務を負う
- 訂正等の可否は本人へ通知し、行わない場合の理由説明は法36条の努力義務