【問323】個人情報保護士 練習問題|本人通知の条件付き免除
個人情報保護法 問174/183難易度C(難しい)
問題文
漏えい等が発生した場合の本人への通知義務が免除される場面について、最も適切なものはどれか。
- 1.本人への通知が困難で、権利利益を守る代替措置をとるときは免除される
- 2.個人情報保護委員会に報告すれば、本人への通知は一律に不要となる
- 3.漏えいの原因が従業員の不注意であれば、本人通知は事業者の裁量で省略できる
- 4.漏えいの発覚から1年が経過すれば、本人への通知義務は消滅する
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
正しい。法26条2項但書は、本人への通知が困難な場合であって本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるときは通知を要しないとする。代替措置の例はホームページ等での公表や問合せ窓口の設置。
選択肢2 → ❌誤り
誤り。委員会への報告(法26条1項)と本人への通知(同条2項)は別個の義務であり、報告を行っても通知義務は残る。
選択肢3 → ❌誤り
誤り。漏えいの原因が内部か外部かは通知義務の有無を左右する要件ではない。事業者の裁量で通知を省略できるという規定も存在しない。
選択肢4 → ❌誤り
誤り。時間の経過によって通知義務が消滅する定めはない。通知は事態の状況に応じて速やかに行うことが求められる。
背景知識
令和2年改正により、一定の漏えい等については個人情報保護委員会への報告と本人への通知が義務化された。対象は、要配慮個人情報が含まれる事態、財産的被害のおそれがある事態、不正の目的をもって行われたおそれがある事態、1,000人を超える事態の4類型である。委員会への報告は速報が発覚から概ね3〜5日以内、確報が30日以内(不正の目的によるおそれがある場合は60日以内)とされる。本人への通知は事態の状況に応じて速やかに行うが、法26条2項但書により、通知が困難な場合に権利利益を保護するための代替措置をとるときは通知を要しない。連絡先を保有していない場合などが通知困難の典型例である。
学習アドバイス
免除要件は「通知が困難」と「代替措置をとる」の両方が揃って初めて成立する片方だけでは足りない。報告義務と通知義務を混同させる選択肢が定番なので、条文上別の項であることを意識したい。
まとめ
- 本人通知の免除要件は通知困難+代替措置の two 要件(法26条2項但書)
- 代替措置の例はホームページ等での公表や問合せ窓口の設置
- 委員会への報告は速報が概ね3〜5日以内、確報が30日以内(不正の目的の場合60日以内)