【問193】個人情報保護実務検定 練習問題|委託先での漏えい事案
実務・関連法 問33/40難易度A(易しい)
問題文
C社(委託元)はDM発送業務をD社(委託先)に委託していたが、D社の社員が顧客リスト3,000名分を不正に持ち出し、外部の名簿業者に売却した。この事案におけるC社の対応として、最も適切なものはどれか。
- 1.漏えい等は委託先D社で発生したため、C社に報告義務はない
- 2.C社は委託元として個人情報保護委員会への報告および本人通知の主体となる必要がある
- 3.C社とD社のうちどちらが報告するかは、両社の協議で自由に決定できる
- 4.委託契約書に記載されていなければ委託先の事故についてC社は責任を負わない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌ 誤り
委託先の漏えい等についても、個人データを取り扱わせている委託元に第一義的な責任があります。
選択肢2 → ✅ 正しい
法第25条の委託先監督義務に基づき、委託元C社が報告・通知の主体となるのが原則です。委託先D社は委託元へ通知する義務(同法施行規則)を負います。
選択肢3 → ❌ 誤り
報告主体は契約の任意で変更できるものではなく、原則として委託元です。
選択肢4 → ❌ 誤り
委託契約書の有無にかかわらず、委託先の管理監督責任は法令上の義務として発生します。契約書の不備は委託元の管理不十分を示す事情となります。
背景知識
個人データの取扱いを委託する場合、委託元は法第25条により「必要かつ適切な監督」を行う義務があります。具体的には、(1)適切な委託先の選定、(2)委託契約の締結(安全管理措置・再委託の制限・報告義務・違反時の措置等)、(3)委託先の状況把握、が求められます。委託先で漏えい等が発生した場合、原則として委託元が委員会報告・本人通知を行いますが、両者が共同で報告することも可能です。委託先従業員の不正持ち出しは委託先の管理体制と委託元の監督体制の双方が問われます。
学習アドバイス
委託契約の3要素(安全管理措置・再委託・報告)と、委託元の監督義務(法第25条)をセットで覚えましょう。事例問題では「委託元が報告主体」が頻出のポイントです。
まとめ
- 委託先の事故も委託元が報告主体
- 法第25条の監督義務は契約の有無を問わない
- 委託契約書での明確化が実務上重要