【問165】個人情報保護実務検定 練習問題|委員会の勧告と命令
実務・関連法 問5/40難易度B(標準)
問題文
個人情報保護委員会による勧告および命令に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.委員会は勧告を経ずに、いきなり命令を発することはできない
- 2.委員会は事業者に法令違反があると認める場合、必要な措置をとるべき旨を勧告できる
- 3.勧告および命令の対象は不特定多数への公表のみである
- 4.命令は事業者の任意の協力に基づくため、違反しても罰則はない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
本人の重大な権利利益を害する事実があるため緊急に措置をとる必要があると認めるときは、勧告を経ずに命令(緊急命令)を発することができます(148条3項)。
選択肢2 → ✅正解
148条1項は、委員会が法令違反があると認めるときに、違反行為の中止その他必要な措置をとるべき旨を勧告できる旨を定めています。
選択肢3 → ❌誤り
勧告・命令は当該事業者に対して行われ、必要に応じて公表されることもありますが、対象は事業者個別に行われます。
選択肢4 → ❌誤り
命令違反には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(173条)が科されます(法人は1億円以下)。
背景知識
委員会の処分は段階的構造になっており、(1)指導・助言→(2)勧告→(3)命令の順に強化されます。原則として勧告を経て命令に至りますが、緊急性が高い場合は緊急命令(148条3項)として勧告を経ずに直接命令を発することができます。命令に違反した場合は罰則の対象となり、刑事罰が科されます。委員会は命令を行った場合、原則としてその旨を公表します。
学習アドバイス
148条1項(勧告)、148条2項(命令)、148条3項(緊急命令)の構造を整理しましょう。緊急命令は重要論点です。
まとめ
- 勧告(148条1項)→命令(148条2項)が原則
- 緊急時は勧告を経ずに命令可能(3項)
- 命令違反は刑事罰の対象