【問107】個人情報保護実務検定 練習問題|事業承継時の取扱い
安全管理・第三者提供 問27/40難易度C(難しい)
問題文
事業承継に伴う個人データ提供に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- 1.合併・分社化・事業譲渡による事業承継時の個人データ提供は第三者に該当しない
- 2.事業承継先は当初の利用目的の範囲内であれば、本人同意なく利用を継続できる
- 3.M&A交渉中(デューデリジェンス段階)の情報開示は当然に第三者提供から除外される
- 4.事業承継先が利用目的を変更する場合、関連性のある範囲を超えるなら同意が必要となる
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
27条5項2号により事業承継は第三者に該当しません。
選択肢2 → ❌
利用目的を引き継ぐ範囲内では本人同意なく継続利用できます。
選択肢3 → ✅
M&Aデューデリジェンス段階の情報開示は事業承継「実行前」であり、当然には除外されません。秘密保持契約・利用目的限定等の手当てが別途必要です。
選択肢4 → ❌
当初目的との関連性ある範囲(社会通念上)を超える場合、改めて本人同意が必要です。
背景知識
事業承継には「実行段階」と「交渉段階」があり、法的取扱いが異なります。実行段階(合併・事業譲渡完了時)は27条5項2号で第三者提供から除外されます。一方、交渉段階(M&A候補先への情報開示など)は事業承継「予定」段階で、原則として第三者提供に該当します。実務上はNDA(秘密保持契約)を締結し、提供範囲を必要最小限に限定し、利用目的を限定し、適切な安全管理措置を約させた上で開示します。承継完了後は当初の利用目的を引き継ぎ、目的内利用は同意不要です。
学習アドバイス
事業承継は「完了前=要手当て」「完了後=27条5項で除外」と二段階で整理。デューデリジェンスは典型的な誤答パターンです。
まとめ
- 事業承継完了は27条5項で除外
- 交渉段階は別途手当てが必要
- 当初目的の範囲内なら同意不要