【問77】個人情報保護実務検定 練習問題|採用選考時の不適正利用
取得・利用 問37/40難易度B(標準)
問題文
採用選考の場面における個人情報の取扱いに関する記述として、法19条「不適正利用の禁止」に違反する可能性が最も高いものはどれか。
- 1.応募書類記載の職務経験を、採用選考目的で評価に用いる
- 2.応募者から取得した個人情報を、選考結果通知のために利用する
- 3.応募者の不採用情報を、本人の同意なく業界他社へ「ブラックリスト」として共有し就業を妨害する
- 4.応募者から提出された情報を、安全管理措置のもと採用担当者間で共有する
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌(合法)
職務経験を採用評価に用いることは、採用選考目的の範囲内であり、不適正利用には当たりません。
選択肢2 → ❌(合法)
選考結果通知のための利用は、当初目的の範囲内で行われる通常の業務処理です。
選択肢3 → ✅正解(不適正利用)
不採用情報を業界他社で「ブラックリスト」として共有し本人の就業を妨害する行為は、本人の経済活動を不当に阻害する行為を助長・誘発するおそれがあり、法19条違反に該当します。
選択肢4 → ❌(合法)
適切な安全管理措置のもとで採用担当者間で共有することは、採用選考目的内の利用として認められます。
背景知識
法19条「不適正利用の禁止」は、採用選考の場面でも適用されます。ガイドラインでは、(1)採用選考で取得した情報を、応募者の不利益となる方法で他社へ共有する、(2)健康情報や障害情報を就業排除目的で他社へ共有する、(3)労働組合活動歴等を理由とした排除目的の共有、などが法19条違反として例示されています。「ブラックリスト」共有は応募者の経済活動を不当に阻害する典型的不適正利用とされます。なお、業界共通の参照システム(金融機関の信用情報機関等)は、法令や本人同意のもと運営されている場合は別個の問題で、適切な制度設計が必要です。採用情報は、当初の選考目的内に限定し、不採用となった場合は適切な期間後に消去・廃棄することが望まれます。
学習アドバイス
採用選考は労働者の権利との関係で重要な領域です。「ブラックリスト共有」「就業妨害」は典型的な不適正利用パターンとして覚えましょう。
まとめ
- ブラックリスト共有は法19条違反
- 採用情報は選考目的に限定
- 経済活動の不当阻害も判断要素