【問76】個人情報保護実務検定 練習問題|不適正利用と差別誘発
取得・利用 問36/40難易度B(標準)
問題文
次のうち、法19条「不適正利用の禁止」に該当する可能性が最も高い行為はどれか。
- 1.個人情報を内部の人事評価のため、当初の利用目的の範囲内で利用する
- 2.個人情報を、差別的取扱いを誘発するおそれがある形で広く公開する
- 3.個人情報を、本人同意のもとアンケート結果として匿名化して公表する
- 4.個人情報を、災害時の安否確認のため家族に通知する
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌(合法)
人事評価のための内部利用は通常の事業活動であり、不適正利用には当たりません。
選択肢2 → ✅正解(不適正利用)
差別的取扱いを誘発するおそれがある形での個人情報公開は、不当な行為を助長・誘発するおそれがあり、法19条違反に該当します。
選択肢3 → ❌(合法)
匿名化された統計データの公表は個人情報の利用ではなく、不適正利用には当たりません。
選択肢4 → ❌(合法)
災害時の安否確認は法18条3項2号の例外にも該当する正当な利用であり、不適正利用ではありません。
背景知識
法19条の対象となる「不適正利用」には、対象者への差別的取扱いを誘発するおそれがある利用方法が含まれます。典型例として、(1)破産者情報を地図上に晒す行為、(2)特定の出身地・属性情報を、社会的排除を誘発する形で公表する行為、(3)採用選考で取得した健康情報や思想信条情報を、社会的差別を生む形で第三者へ提供する行為、などが挙げられます。重要なのは、利用目的が形式上特定されていても、その利用方法が社会通念上不当な結果を引き起こす場合に、法19条が適用されるということです。情報の性質、利用方法、影響の範囲などを総合考慮して判断されます。
学習アドバイス
「差別的取扱い」「社会的排除」「不当な結果の誘発」というキーワードに注目しましょう。利用目的が合法でも利用方法が問題となる場合、法19条が機能します。
まとめ
- 差別誘発のおそれがある利用は法19条違反
- 形式的合法性と実質的不適正性は別問題
- 影響の社会的妥当性も判断要素