【問225】福祉住環境コーディネーター2級 練習問題|高齢者虐待防止法と通報義務
関連法制度・施策 問24/26難易度A(易しい)
問題文
高齢者虐待防止法において、虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合の通報について、正しいのはどれか。
- 1.虐待は家庭内の問題であるため、本人や家族の同意を得た場合にのみ通報することができる
- 2.施設職員のみが通報義務を負う制度で、福祉住環境コーディネーターなどの専門職には適用されない
- 3.生命・身体に重大な危険が生じている虐待の発見者は、速やかに市町村へ通報する義務がある
- 4.警察への通報が優先されるため、市町村への通報は必須ではなく、任意となっている
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
本人や家族の同意は要件ではない。守秘義務に関する法律の規定も、通報を妨げるものと解釈してはならないとされている。
選択肢2 → ❌誤り
通報の主体は施設職員に限られない。虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者すべてが対象であり、職種による限定はない。
選択肢3 → ✅正解
法7条1項は、生命又は身体に重大な危険が生じている場合に、発見者へ市町村への通報を義務付けている。重大な危険がない場合は同条2項の努力義務にとどまる。
選択肢4 → ❌誤り
高齢者虐待防止法が定める通報先は市町村であり、警察通報が優先する仕組みではない。重大な危険がある場合の市町村への通報は義務である。
背景知識
高齢者虐待防止法は、高齢者の尊厳を守り、虐待の早期発見・早期対応を図るための法律である。養護者による虐待については、生命又は身体に重大な危険が生じている場合に発見者へ通報義務を課し、それ以外の場合は通報の努力義務としている。通報先は市町村であり、市町村は事実確認や立入調査、必要に応じた分離保護等を行う。福祉住環境コーディネーターは住宅訪問の際に虐待の兆候に気付く可能性があり、この通報の枠組みを理解しておく必要がある。
学習アドバイス
通報が「義務」となるのは生命又は身体に重大な危険が生じている場合で、それ以外は努力義務である点が最頻出。通報先は都道府県ではなく市町村。
まとめ
- 生命又は身体に重大な危険が生じている場合、発見者は市町村へ通報する義務を負う(法7条1項)。
- それ以外の場合は、市町村へ通報するよう努める努力義務にとどまる(同条2項)。
- 通報に本人や家族の同意は不要で、通報先は都道府県ではなく市町村である。