【問203】福祉住環境コーディネーター2級 練習問題|生活保護制度における住宅扶助と住環境整備
問題文
生活保護制度の住宅扶助について、説明として正しいものはどれか。
- 1.生活保護受給者には住宅の補修を認めない制度で、新規に家を建設することのみが対象
- 2.個人で購入した住宅のみが対象で、賃貸住宅の家賃は生活保護の対象外となっている
- 3.家賃や住宅の修繕費を支給する制度で、基準額は地域の住宅事情に応じて定められる
- 4.全国一律の基準額が設定されており、地域による差異はない仕組みとなっている
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
誤り。生活保護法14条2号が「補修その他住宅の維持のために必要なもの」を明示しており、補修はむしろ住宅扶助の中核的な対象である。逆に新規の住宅建設費は最低限度の生活の維持を超えるため対象外。
選択肢2 → ❌誤り
誤り。生活保護法14条1号の「住居」には賃貸住宅の家賃・間代が含まれ、実務上も家賃の支給が住宅扶助の主たる部分である。持ち家の場合は同条2号の住宅維持費(補修費)が対象となる。
選択肢3 → ✅正解
生活保護法14条は住宅扶助の範囲を1号「住居」、2号「補修その他住宅の維持のために必要なもの」と定めており、家賃・間代・地代のほか住宅の修繕費が対象となる。基準額は同法8条2項が「所在地域別」の事情を考慮すると定めており、級地区分に応じて自治体ごとの上限額が設定される。
選択肢4 → ❌誤り
誤り。生活保護法8条2項は保護の基準について「所在地域別」の事情を考慮すべきと定めており、住宅扶助の基準額は級地区分に基づき都道府県・指定都市・中核市ごと、また世帯人員ごとに異なる上限額が設定されている。
背景知識
生活保護制度における住宅扶助は、低所得者の基本的な生活を支える重要な制度である。生活保護法14条は支給範囲を「住居」と「補修その他住宅の維持のために必要なもの」と定め、基準額は同法8条2項の趣旨により地域の実情(級地区分)を反映して決められる。福祉住環境コーディネーターが低所得の高齢者や障害者への相談援助を行う際、この制度を知っておくことで、対象者の経済状況に応じた実現可能な改修提案ができる。住宅扶助で対応できる修繕の範囲を理解することは、介護保険の住宅改修費など他制度との組み合わせを考えるうえでも役立つ。
学習アドバイス
家賃(住居)と住宅の修繕費(維持費)の両方が対象であること、基準額に地域差があること、賃貸・持ち家のどちらも対象になりうることの3点を、生活保護法14条・8条2項とセットで押さえる。
まとめ
- 生活保護法14条により、住宅扶助の範囲は「住居」と「補修その他住宅の維持のために必要なもの」である。
- 生活保護法8条2項が所在地域別の考慮を求めており、基準額は級地区分に応じ自治体ごとに異なる。
- 賃貸住宅の家賃が支給の中心だが、持ち家の補修費(住宅維持費)も対象となりうる。