【問231】eco検定 練習問題|バーゼル条約と有害廃棄物の越境移動規制
国際的な枠組みと条約 問25/25難易度B(標準)
問題文
バーゼル条約が規制する有害廃棄物の越境移動について、この条約が果たす主な役割として最も適切なものはどれか。
- 1.全ての廃棄物の越境移動を完全に禁止し、国内処理を強制する
- 2.有害廃棄物の処理費用を途上国が負担することで、先進国の経済負担を軽減する
- 3.有害廃棄物の分類基準を統一し、国によって異なる基準を廃止するだけの取り決め
- 4.有害廃棄物の国境を越える移動を事前の通告と同意により規制する
解説
正解
正解は選択肢4です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
対象は有害廃棄物等であり、すべての廃棄物の移動を一律に禁止するものではありません。相手国の同意があり適正な処分が確保される移動は認められます。
選択肢2 → ❌誤り
条約はむしろ、環境規制の緩い国へ有害廃棄物が押し付けられることを防ぐものです。不適正な輸出が行われた場合には輸出国に再輸入の義務が課されます。
選択肢3 → ❌誤り
分類の整理にとどまるものではありません。事前の通告と同意という手続に加え、移動書類を伴わせて実際の移動を追跡する、実効性を持った規制の枠組みです。
選択肢4 → ✅正解
バーゼル条約は、輸出国が輸入国及び通過国へ事前に通告し、相手国の同意がなければ有害廃棄物を移動できない仕組みを定めています。規制の緩い国への押し付けを防ぐことが狙いです。
背景知識
バーゼル条約は正式には「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」といい、国連環境計画(UNEP)のもとで1989年にスイスのバーゼルで採択され、1992年に発効しました。先進国の有害廃棄物が規制の緩い途上国へ流出し環境汚染を引き起こした事件が背景にあります。日本は1993年に締結し、国内担保法として特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(バーゼル法)を施行しています。2019年の附属書改正では、汚れたプラスチックごみが新たに規制対象に加えられ、2021年から適用されています。
学習アドバイス
「事前の通告と相手国の同意」「不適正な輸出には再輸入義務」の2点が骨格です。2019年改正で汚れたプラスチックごみが規制対象になった点も近年の頻出ポイントです。
まとめ
- バーゼル条約は有害廃棄物の越境移動を規制する条約(1989年採択・1992年発効)
- 輸出国は輸入国・通過国へ事前通告し、同意がなければ移動できない
- 不適正な輸出には再輸入義務。2019年改正で汚れたプラスチックごみも対象に