【問220】eco検定 練習問題|金融機関の融資判断と環境配慮
各主体の役割(企業の環境経営・行政・市民・金融) 問20/27難易度B(標準)
問題文
金融機関が融資判断において、企業の環境配慮姿勢を評価する理由として最も適切なのはどれか。
- 1.銀行法により、融資先企業の環境対応を監視することが義務付けられているため
- 2.環境対策費用は必ず短期の増益につながり、返済能力が直ちに高まるため
- 3.投融資の判断に非財務情報を用いることは金融庁が禁じているため
- 4.環境規制への不適合が業績悪化を招き、貸出の回収リスクを高めるため
解説
正解
正解は選択肢4です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
銀行法に融資先の環境対応を監視する義務規定はない。環境配慮の評価は法的義務ではなく、信用リスク管理として自主的に行われている。
選択肢2 → ❌誤り
環境対策は初期費用が先行することが多く、必ず短期の増益になるとは限らない。評価されているのは中長期のリスク低減である。
選択肢3 → ❌誤り
金融庁はむしろサステナビリティ情報の開示と活用を促しており、非財務情報の利用を禁じてはいない。
選択肢4 → ✅正解
規制強化や気候変動は融資先の業績や担保価値を毀損しうる。金融機関はこれを信用リスクとして評価し、環境格付融資のように評価の高い企業へ優遇金利を出す例もある。
背景知識
金融機関は融資先の信用リスクを評価する。環境規制の強化や気候変動は、設備投資の追加負担、操業停止、担保不動産の価値低下などを通じて返済能力に影響する。そのため環境配慮の状況は信用リスク評価の一項目として組み込まれる。日本政策投資銀行の環境格付融資のように、評価に応じて優遇金利を適用する仕組みもある。国際的にはUNEP FI(国連環境計画金融イニシアティブ)、責任投資原則(PRI)、赤道原則といった枠組みが広がっている。
学習アドバイス
金融機関の環境配慮は「法的義務」ではなく「信用リスク管理」と押さえる。義務付け・禁止と書かれた選択肢はまず疑う。
まとめ
- 環境規制への対応の遅れは融資先の信用リスクを高める
- 環境格付融資など、評価に応じて金利を優遇する仕組みがある
- UNEP FI・責任投資原則(PRI)・赤道原則が国際的な枠組み