【問213】eco検定 練習問題|野生生物個体数急減と生物多様性喪失の加速化
いま地球で起きていること 問18/23難易度C(難しい)
問題文
過去50年間で、世界の野生脊椎動物の個体群サイズが平均で70%以上減少しており、生物多様性の喪失が加速しています。この現象の根本原因として最も包括的なものはどれか。
- 1.農地転換や都市化による生息地喪失、気候変動、過剰採取、汚染が複合的に作用して加速している。
- 2.自然界の進化プロセスにおいて、弱い個体が自然に淘汰されているだけであり、人為的原因ではない。
- 3.野生生物の個体数減少により、反対に植生が自動的に豊かになり、生態系全体は好転する。
- 4.野生動物の個体数は変動するが、長期的には自然回復メカニズムにより必ず回復する傾向にある。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
国際的な評価では単一の要因ではなく、生息地の消失・劣化を筆頭に複数の人為的圧力が重なって減少を加速させているとされる。
選択肢2 → ❌誤り
自然淘汰は長い時間をかけて進むもので、数十年で世界的に個体群が縮小する現在の変化は自然の過程では説明できない。
選択肢3 → ❌誤り
送粉や種子散布、捕食を通じた調節機能が失われるため、植生にも負の影響が及ぶ。
選択肢4 → ❌誤り
現在の減少速度は自然の回復速度を大きく上回っており、放置して必ず回復するとはいえない。
背景知識
WWFの『生きている地球レポート2024』によると、監視対象の野生脊椎動物34,836個体群の平均サイズは1970年から2020年までに73%減少しました。地域別では中南米・カリブ海が95%と最も大きく、アフリカ76%、アジア太平洋60%が続きます。生息環境別では淡水の85%減少が突出しています。主な要因は生息地の消失・劣化、過剰利用、外来種、気候変動、汚染で、地球史上6度目の大量絶滅が進行しつつあるとの指摘もあります。なお、この指標は『対象個体群の平均的な減少幅』であり、種の73%が失われたという意味ではない点に注意が必要です。
学習アドバイス
「何が最大の原因か」ではなく「複数の原因の相乗作用」という視点が応用的問題で求められる。
まとめ
- 野生生物減少は複数の人為的圧力が相乗作用している
- 生息地喪失・気候変動・過剰採取・汚染が同時に進行
- 回復には総合的で長期的な対策が必要である