【問202】eco検定 練習問題|種間競争と棲み分け
地球の基礎知識と生態系 問20/27難易度B(標準)
問題文
ある池で、同じ食物を利用する2種類の水生昆虫が長期にわたり共存している。これを可能にしているメカニズムとして最も適切なものはどれか。
- 1.完全に同じニッチを占めたまま、両種が安定して共存している
- 2.2種の間に捕食関係があり、個体数が抑えられている
- 3.一方の種の代謝効率が高く、徐々に競争に勝ちつつある
- 4.採食する時間帯や場所が異なり、ニッチが分かれている
解説
正解
正解は選択肢4です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
競争排除の法則により、完全に同じニッチを占める2種は同じ場所で安定共存できず、長期的には一方が他方を排除する。共存している時点でニッチはどこかでずれている。
選択肢2 → ❌誤り
設問は同じ食物を利用する競争関係を述べており、一方が他方を食べる捕食関係ではない。関係の種類そのものを取り違えている。
選択肢3 → ❌誤り
代謝効率の差は競争排除へ向かう過程を意味し、いずれ一方が消える方向に働く。長期にわたる共存が続いている理由の説明にはならない。
選択肢4 → ✅正解
同じ食物を食べていても、採食する水深・場所・時間帯などがずれていれば、両種のニッチは実質的に分かれている。この「ニッチの分化(棲み分け)」が種間競争を緩和し、長期共存を可能にする。
背景知識
同じ資源を利用する2種が同じ場所で長期に共存するには、それぞれが異なるニッチ(生態的地位)を占める必要があります。ニッチとは、その種が利用する食物・生息場所・活動時間などのまとまりのことです。まったく同じニッチを占める2種は競争排除の法則により一方が排除されるため、共存が観察されるときは、採食する時間帯・水深・獲物のサイズなどのどこかで利用の仕方が分かれています。これがニッチの分化、すなわち棲み分けです。
学習アドバイス
「棲み分け」=「ニッチの分化」と押さえましょう。同じ資源でも、いつ・どこで・どう使うかを分ければ共存できます。
まとめ
- 同じニッチを占める2種は長期共存できない(競争排除の法則)
- 共存には異なるニッチへの分化(棲み分け)が必要
- ニッチ分化は食物・時間・空間など多次元で起こりうる