【問81】eco検定 練習問題|生物多様性条約の3つの目的
生物多様性と自然共生社会 問1/20難易度B(標準)
問題文
1992年に採択された生物多様性条約が掲げる3つの目的の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- 1.生物多様性の保全、その構成要素の持続可能な利用、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分
- 2.絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引の規制、水鳥が生息する湿地の保全、温室効果ガスの排出量の削減
- 3.熱帯林の減少の防止、水産資源の持続可能な利用、遺伝子組換え生物の国境を越える移動に伴う手続の整備
- 4.有害廃棄物の国境を越える移動の規制、オゾン層破壊物質の削減、砂漠化の防止と干ばつの影響の緩和
解説
正解は1。生物多様性条約は、生物多様性の保全・その構成要素(生態系や生物資源など)の持続可能な利用・遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分という3つを目的として掲げている。特に3つ目の「利益配分」は、遺伝資源を提供する国と利用する国の間の公平性を確保する狙いを持つ点が特徴である。
2は誤り。野生動植物の国際取引の規制はワシントン条約、水鳥が生息する湿地の保全はラムサール条約、温室効果ガスの排出削減は気候変動枠組条約が扱う内容であり、いずれも生物多様性条約が掲げる目的そのものではない。3は誤り。森林や水産資源の利用はそれぞれ個別の枠組みで扱われるテーマであり、遺伝子組換え生物の国境を越える移動に伴う手続は生物多様性条約に基づいて別途採択されたカルタヘナ議定書が定めるものである。4は誤り。有害廃棄物の越境移動の規制はバーゼル条約、オゾン層破壊物質の削減はオゾン層保護のための枠組み、砂漠化への対処は砂漠化対処条約が扱う内容であり、生物多様性条約の目的として並べるのは不適切である。
3つの目的、特に利益配分という視点を押さえておくと、後の名古屋議定書がなぜ必要とされたのかを理解しやすくなる。