【問50】eco検定 練習問題|酸性雨が生じるしくみ
いま地球で起きていること 問12/23難易度B(標準)
問題文
酸性雨に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.冷蔵庫や空調機器などに使われてきたフロン類が大気中で分解して生じる塩素が、雨を酸性化させる主な原因である。
- 2.原因となる物質は排出された地域の大気中にとどまるため、影響が現れるのは発生源となる施設のごく周辺に限られる。
- 3.化石燃料の燃焼で排出される硫黄酸化物や窒素酸化物が大気中で酸性の物質に変化し、雨に取り込まれ降下する現象。
- 4.湖沼や土壌を酸性化させる働きは知られているが、森林の衰退や石造建造物の傷みとの関わりは指摘されていない。
解説
正解は3。酸性雨は、化石燃料の燃焼などに伴って排出される硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)が、大気中で硫酸や硝酸といった酸性の物質に変化し、雨や雪、霧に取り込まれて地上に降ることで生じる。雨などに溶け込んで降る湿性沈着だけでなく、ガスや粒子のまま地表に達する乾性沈着もあり、両者をあわせて酸性沈着と呼ぶこともある。
1は誤り。フロン類の分解によって生じる塩素は成層圏のオゾン層を破壊する原因物質として知られるものであり、雨を酸性化させる主因ではない。原因物質の取り違えに注意したい。2は誤り。硫黄酸化物や窒素酸化物は大気の流れに乗って長い距離を運ばれるため、発生源から遠く離れた地域や他国にまで影響が及ぶことがあり、国境を越える汚染として国際的な協力の対象となってきた。4は誤り。湖沼や土壌の酸性化に加えて、森林の衰退や、石造建造物・金属製の構造物が傷むといった影響も指摘されている。
原因物質が硫黄酸化物と窒素酸化物であること、そして被害が発生源の周辺にとどまらず国境を越えて広がることの二点を、オゾン層破壊や地球温暖化の原因物質と混同しないように整理して覚えておきたい。