【問36】eco検定 練習問題|生物多様性の3つのレベル
地球の基礎知識と生態系 問16/27難易度B(標準)
問題文
生物多様性をとらえる3つのレベルに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.生物多様性は「生態系の多様性」「種の多様性」「遺伝子の多様性」でとらえられ、同じ種の個体どうしの性質の違いもその一つに位置づけられる
- 2.生物多様性とは、ある地域に生息する生物の種類の多さだけを指す概念であり、同じ種に属する個体どうしの遺伝的な違いは含まれない
- 3.遺伝子の多様性とは、異なる種の間でみられる遺伝的な隔たりの大きさを指すものであり、同一の種の内部にみられる違いは対象としない
- 4.生態系の多様性とは、一つの生態系に含まれる生物の個体数の多さを指すものであり、森林・湿原・干潟といった環境のまとまりの違いは対象としない
解説
正解は1。生物多様性は、森林・湿原・干潟・サンゴ礁などさまざまな環境のまとまりが存在する「生態系の多様性」、多様な生物種が存在する「種の多様性」、同じ種の中でも個体によって形質や遺伝情報が異なる「遺伝子の多様性」という3つのレベルからとらえられる。同じ種に属する個体どうしの性質の違いは、このうち遺伝子の多様性として位置づけられる。
2は誤り。生物の種類の多さは「種の多様性」に対応するレベルにすぎず、生物多様性はこれに加えて生態系のレベルと遺伝子のレベルを含む概念であるため、同種内の遺伝的な違いを除外する記述は不適切である。3は誤り。遺伝子の多様性は、同じ種の中で個体ごとに遺伝情報が異なることを指すものであり、同一種の内部にみられる違いを対象としないという記述は説明が逆になっている。4は誤り。生態系の多様性は、森林・湿原・干潟のように性質の異なる生態系が存在することを指すものであり、一つの生態系に含まれる個体数の多さを指すものではない。
3つのレベルを区別して理解しておくと、種の絶滅だけでなく、生息環境の消失や地域固有の系統が失われることも生物多様性の損失にあたる点をとらえやすくなる。