【問228】知的財産管理技能検定2級 練習問題|情報公開法と営業秘密の開示請求
関連法規 問18/21難易度C(難しい)
問題文
Y社の営業秘密について、政府機関が行政機関情報公開法に基づく情報開示請求を受けた。Y社は『この情報は営業秘密であり競争上の利益が害される』と主張している。この場合、情報開示は制限されるか。
- 1.営業秘密は情報公開法上も一切開示されない
- 2.情報公開法は民間企業の情報を対象外としている
- 3.競争上の利益を害するおそれがあれば非開示となり得る
- 4.不正競争防止法違反のおそれがある場合に限って非開示となる
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
同法7条は、不開示情報が記録されている場合であっても公益上特に必要があると認めるときは開示できると定めており、「一切開示されない」わけではない。
選択肢2 → ❌誤り
同法5条2号は法人等に関する情報を不開示情報の類型として明文で定めており、民間企業に関する情報も判断の対象となる。
選択肢3 → ✅正解
同法5条2号イは、公にすることにより法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある情報を不開示情報とする。ただし7条により公益上特に必要と認めるときは裁量的に開示されることもある。
選択肢4 → ❌誤り
不正競争防止法違反のおそれは同法5条が定める不開示事由ではない。判断基準は権利・競争上の地位その他正当な利益を害するおそれの有無である。
背景知識
行政機関情報公開法5条2号は、法人等に関する情報のうち、公にすることにより当該法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの(イ)を不開示情報としています。ただし人の生命、健康、生活又は財産を保護するため公にすることが必要と認められる情報は、この類型から除かれます。さらに同法7条は、不開示情報が記録されている場合であっても公益上特に必要があると認めるときは、行政機関の長が裁量で開示できると定めています。情報公開の要請と営業秘密の保護は、この5条と7条の二段構えで調整されます。
学習アドバイス
5条(不開示情報の類型)と7条(公益上の裁量的開示)を分けて覚える。法人等に関する情報は5条2号であり、5条に項の区分はない点も要注意。
まとめ
- 法人等の営業上の秘密は行政機関情報公開法5条2号の不開示情報になり得る
- 人の生命・健康等の保護に必要な情報はこの不開示類型から除かれる
- 7条により公益上特に必要なときは裁量的開示が可能である