【問225】知的財産管理技能検定2級 練習問題|著作権侵害罪
関連法規 問15/21難易度A(易しい)
問題文
Cさんが、他人が著作権を持つ楽曲を、その作者に無断でインターネット上で公開した。このCさんの行為は著作権法のどの条項で刑事責任に問われるか。
- 1.著作隣接権侵害罪として著作権法101条で処せられる
- 2.著作権侵害罪(著作権法119条)として処罰される
- 3.著作権は民事上の損害賠償請求のみが可能で刑事責任は問われない
- 4.著作権法ではなく不正アクセス禁止法違反となる
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
著作隣接権は実演家やレコード製作者等に認められる権利であり、楽曲そのものの著作権侵害とは別である。また101条は著作隣接権の存続期間を定める規定で、罰則規定ではない。
選択肢2 → ✅正解
著作権法119条1項は、著作権・出版権・著作隣接権を侵害した者を10年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科すると定める。無断でのインターネット公開は公衆送信権(23条)の侵害に当たる。
選択肢3 → ❌誤り
著作権侵害には民事責任だけでなく刑事責任もある。著作権法119条1項が罰則を定めている。
選択肢4 → ❌誤り
不正アクセス禁止法は他人の識別符号を用いた不正なアクセス行為等を対象とする法律であり、著作物の無断公開そのものには適用されない。
背景知識
著作権侵害罪の罰則は著作権法119条1項にあり、「著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者は、10年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定められています(2025年6月施行の刑法改正前は「懲役」)。法人の業務に関して行われた場合は124条により法人に3億円以下の罰金が科されます。まぎらわしいのが122条で、こちらは48条・102条2項の出所明示義務に違反した者への50万円以下の罰金であり、侵害罪の条文ではありません。侵害罪は原則として親告罪ですが(123条1項)、一定の要件を満たす場合には非親告罪となります。
学習アドバイス
119条(侵害罪)と122条(出所明示義務違反)の取り違えが最も多い。罰則は条番号と法定刑をセットで覚えること。
まとめ
- 著作権侵害罪の罰則は著作権法119条1項である
- 法定刑は10年以下の拘禁刑又は1000万円以下の罰金で併科もあり得る
- 122条は出所明示義務違反の罰則であり侵害罪の規定ではない