【問223】知的財産管理技能検定2級 練習問題|営業秘密の侵害形態:盗聴・盗撮
不正競争防止法 問19/20難易度B(標準)
問題文
営業秘密に該当する情報を盗聴・盗撮により取得する行為に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.取得した情報が後に公知となれば、取得行為の違法性もさかのぼって失われる
- 2.不正の手段は窃取・詐欺・強迫の三つに限られ、盗聴・盗撮は含まれない
- 3.取得しただけで使用も開示もしていなければ、不正競争は成立しない
- 4.盗聴・盗撮は4号の「その他の不正の手段」に当たり、不正取得行為となる
解説
正解
正解は選択肢4です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
取得の時点で秘密管理性・非公知性・有用性を備えていれば、その取得は4号の不正取得行為として成立します。事後に公知となっても、既に行われた取得行為の違法性が遡って消えるわけではありません。
選択肢2 → ❌誤り
4号の「窃取、詐欺、強迫」は例示にすぎず、「その他の不正の手段」が続いています。刑罰法規に触れる行為に限らず、社会通念上これと同等の違法性を有する公序良俗に反する手段が広く含まれます。
選択肢3 → ❌誤り
4号は「不正の手段により営業秘密を取得する行為」自体を不正競争としており、その後の使用・開示は別途規定されています。取得の時点で不正競争は成立します。
選択肢4 → ✅正解
2条1項4号は「窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為」を不正競争としています。掲げられた三つは例示であり、盗聴器の設置や隠し撮りのように社会通念上これらと同等の違法性を持つ手段による取得も含まれます。
背景知識
営業秘密の不正取得は2条1項4号に規定され、「窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段」による取得を不正競争としています。実務上この「不正の手段」は、刑罰法規に該当する行為に限られず、社会通念上それと同等の違法性を持つ公序良俗違反の手段を広く含むと解されています。盗聴器の設置や隠し撮りによる情報の抜き取りはその典型例です。なお4号は、取得行為に加えて、不正取得した営業秘密を使用・開示する行為も併せて不正競争としています。
学習アドバイス
4号が「取得」と「不正取得後の使用・開示」の両方を含むこと、5号・6号は不正取得の介在を知った第三者側の行為であることを対比して整理してください。
まとめ
- 盗聴・盗撮による営業秘密の取得は2条1項4号の「不正の手段」に当たる
- 「不正の手段」は刑罰法規該当行為に限られず、公序良俗違反の手段を広く含む
- 取得行為自体が不正競争であり、使用・開示がなくても成立する