【問218】知的財産管理技能検定3級 練習問題|品質誤認惹起行為
問題文
衣料品メーカーAは、有名メーカーBの高級衣類とは素材も縫製も異なる自社製品について、広告で「Bの製品と同等の品質」と虚偽の表示をして販売した。この行為の不正競争防止法上の評価として最も適切なものはどれか。
- 1.商品の外観がBの製品と異なる以上、不正競争に該当することはない。
- 2.商品の品質について誤認させる表示をする行為として、不正競争に該当する。
- 3.原産地の表示を偽ってはいないので、不正競争に該当することはない。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
外観が似ているかどうかは混同惹起行為(2条1項1号)や著名表示冒用行為(同2号)で問題となる事情であり、品質誤認惹起行為の成否とは別である。外観が異なっていても虚偽の品質表示は2条1項20号に当たる。
選択肢2 → ✅正解
不正競争防止法2条1項20号は、商品やその広告に、商品の原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量について誤認させるような表示をする行為を不正競争としている。広告での虚偽の品質表示はこれに当たる。
選択肢3 → ❌誤り
2条1項20号は原産地だけでなく、品質・内容・製造方法・用途・数量についての誤認表示も同じ号で不正競争としている。原産地を偽っていなくても品質の虚偽表示で該当する。
背景知識
不正競争防止法2条1項20号は、商品もしくは役務、またはその広告や取引に用いる書類・通信に、商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途もしくは数量、役務の質、内容、用途もしくは数量について誤認させるような表示をする行為を不正競争としている。原産地と品質は別々の号ではなく、この一つの号にまとめて列挙されている点に注意したい。表示の媒体は商品そのものに限られず、広告やカタログ、取引書類も対象になる。虚偽の表示をした事業者は適正な表示をする事業者より競争上有利に立ち、公正な競争秩序が害されるため規制されている。救済手段としては3条の差止請求と4条の損害賠償請求がある。
学習アドバイス
誤認惹起の対象が原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量とまとめて2条1項20号に置かれていることを押さえるとよい。外観が似ているかどうかは1号・2号の論点なので、20号とは切り分けて考えること。
まとめ
- 商品の品質を誤認させる表示は不正競争防止法2条1項20号の不正競争に当たる。
- 原産地・品質・内容・製造方法・用途・数量はいずれも同じ20号に列挙されている。
- 商品そのものだけでなく、広告や取引書類での表示も規制の対象となる。